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ドラマ 『季節のない街』 見事してやられました...

BONESの続きとかディズニー作品観たくて
数日前に久々にディズニープラスへ加入


あ、そういえば以前Google Discoverで記事が流れてきて知ったクドカンさんの配信ドラマあるよなと思い出し、
地上波で流れてるCMの明るい雰囲気も相まって
まあクドカン作品ならきっと楽しいよなと
ラフな気持ちで観始めた



ナニという大災害から12年が経過、
それぞれ事情を抱えながら仮設住宅に住む
個性豊かな人々の物語


最初は濱田岳さん演じる
「どですかでん!どですかでん!」が口癖の
電車だいすきな六ちゃんってキャラクターがとにかく可愛く感じてほのぼのしつつ、
片桐はいりさん演じる六ちゃんのお母さんの哀愁や おそらく障害のある息子に対する母の眼差しに切なくなったり
無邪気な息子の言動に心温まったりした


2話では仲野太賀さん演じる青年 タツヤと、
坂井真紀さん演じるタツヤの母親の関係性が観ていてすごく辛かった

同じ言語を使って会話しているのに
全く気持ちが通じ合わない悲しさ、憤りは
個人的に痛いほど子ども時代から経験しているので
水と油な親子に共感しかなかった
あの病院のシーンが心にズシンと来て忘れられない



又吉直樹さん演じる文学的な語り口のホームレスと
大沢一菜さん演じるその息子のエピソードは
本当に胸クソ悪すぎた

こんなことを言うと
「親も一人の人間だ!」って怒られちゃうかもだけど
子どものこと第一優先、自分は二の次って気持ちが一切ないんだなぁって

自分の主義を子どもにじわじわと押しつけて
しまいには子どもの意見を無視して死に至らしめる親ってなんなの?と

最近つくづく子どもって未来そのものって思うから、
その未来を潰したこの父親に対して物凄くイライラした

この父親自体何か精神疾患があったのかもしれない、
親子ごと支援する他者がいたら…と思いながら
結局余裕のない世の中だと見て見ぬふりをしてしまうかもしれないとも思った




7・8話、三浦透子さん演じるかつ子のエピソードがもっとも嫌だった


渡辺大知さん演じるオカベのように奇跡的にやさしく気にかけてくれる男性もいれば、
岩松了さん演じる叔父のように
何もしないくせにベラベラとくだらない講釈垂れて、姪に性欲をぶつけて妊娠させて言い訳するクソ男もいる


なにより救いだったのは広岡由里子さん演じる叔母がまともな感覚の持ち主だったこと
叔父に支配されてなんでもはいはい…と気弱に従うような女だったら本当に救いがなかったと思う
ちゃんと的確に怒ってくれる人がいてよかった



そうして10話 最終回を先ほど見終わったわけだけど、
もうなんかしっちゃかめっちゃかって感じで
正直一部のシーンがちょっとやかましく思った

でもああやって膿を出すかのようにみんなで気持ちを吐き出したから
前へ進めたのかなとも思う


タイトルに入れた、見事にしてやられました…
というのは
池松壮亮さん演じる物書き 半助 / 田中新助の、
担当編集の「コンプラが〜」って発言を受けてわいてきた気持ち

まさに嫌悪感を抱いたホームレスと性暴力のエピソードについてもセリフで触れていたので
私もコンプラに染まった人間だなって
思わず笑えてきた
(本音を言うと結構不快感を抱いたのは皆川猿時さん演じる半助の猫がおしっこ?潮?ふくシーン、せっかく猫が癒やしだったのに実写に代わる度に不潔に感じて地味に嫌だった
グループ魂とかの皆川さんに慣れてて嫌いじゃないはずなのになんか無性に嫌だった)


でもほのぼのした作風ばかりじゃ物足りない時もあるし、
いちいちクレーム入れる野暮なことはする気もないので
表現の自由はあってほしいなと思う


そしてあの大事な思い出が詰まった大漁旗のリメイクが素敵すぎた👏



正直途中観たことを後悔する瞬間もあったけど、
震災を新たな角度から描いた作品でもあったと感じた
あとテーマ曲が微妙にあまちゃんっぽかったり


コミカルかと思えばかなりヘビーでダークな面も描かれている、心 掻き乱されるドラマでした。



原作や映画も気になってきた
メンタルえぐられそうな予感しかしないけど…



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