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遠方より素敵な依頼を下さって、本当に感謝です。
優美な時間が空から舞い降りてきました。

あるサンフランシスコ在住の俳人で日本画家さんと写真家さんより、俳句の英訳をご依頼頂きまして、無事に納品致しました。

日本の俳句は、ひらがなで書いたときの5・7・5のたった17音で無限の感嘆や感動、季節の移ろいを表現することができます。これほど短く最小の字数にして、一瞬で読み手へ感動を伝えることができる詩。

日本人が昔から持っていた無限の想像力と感性、またできる限り無駄な雑音や情報を排除して、この今感じている感動に一点フォーカスできる集中力について、あらためて古の人が持っていた文化力の高さを感じずにはいられません。

5・7・5が作り出すリズムも、耳に残りやすくまた余韻を残してくれます。また、こんなに短い詩の中にも間や感嘆、戦慄を感じることができるのが、日本語の本当に不思議といえば不思議なところです。ただ言葉のまま英語に訳すと、非常に途切れた印象になってしまったり、また俳句が織りなす世界観をそのまま文で表現してしまうと、これも読み手への想像の世界を奪ってしまうことになり、日本語と英語の文法と感覚を行ったり来たりすることになります。そう、行ったり来たり。日本語の俳句の世界をせっかく英語にしても、英語での語感の良さやリズム感がない訳になってしまうと、読んだ問いに俳句という詩としての生きた感じがなくなってしまいますから、やっぱり、元の俳句の味わいに戻ったり、英語の感覚で再考したり、行ったり来たり。笑

納品してから、作家さんの日本画と書家さんの筆とで仕上げられ、作品としてどのように世に出るのかとても楽しみです。


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