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文章量の壺

 二週間に一度noteを更新しているわけだが、筆が乗るときと乗らない時の差が激しい。(「筆が乗る」という程の内容ではないのは自覚があるので置いておく)

 人にはインプット時期とアウトプット時期があると思っている。本を読んだり、アニメやドラマ、映画を沢山見たり、音楽を積極的に聞いたりするのが楽しくて仕方がない時期はインプットの時期。逆に、時間が足りなくて困ってしまうほどいろいろなことを思いつき、創作に全ての時間を注ぎ込みたくなるのがアウトプットの時期だ。私がオタクで、尚且つ創作コスプレイヤーで、文章を書くのが好きなことも影響しているのかもしれない。

 最近の私はほどほどにインプットし、ほどほどにアウトプットするというバランスタイプの時期だ。バランスタイプというのは良く言った方で、悪く言えば中途半端な時期。何を言いたいかと言うと、全く筆が進まないのである。

 ここ二ヶ月で、私にしては珍しく映画を何本か見た。それも同じ映画を複数回見るという徹底ぶりで、合計六回映画館に足を運んだ。普段は年に三回行けば良い方なので本当に珍しいことだ。映画を見るというインプットがあり、そうなるとアウトプットしたくなる。言ってしまえば二次創作なのだが、パッションの赴くがままにショート・ショートを書いたりして満足している。

 そう、満足しているのだ。これは私の持論なのだが、人は一定期間に書ける文章量・文字数が決まっている。アレルギーの症状が出る仕組みが、自分の中のアレルギー許容枠を超えるのとは逆に「文章量・文字数の壺」みたいなものが溢れると途端に書けなくなる。書くための原稿用紙がなくなってしまうのだ。

 私の壺は驚くほどに小さく、バランスタイプ時期は一週間で1500字ほどしかない。何を隠そう、昨日1500字のショート・ショートを書いてしまったので、noteに回す文章量在庫がないのだ。アウトプット時期はこれが4000字/週ほどに増える。◯曜日に放送があって、次の◯曜日までにショート・ショートを書かなければいけない(次の放送までに書かないと新しい設定が出てきて辻褄が合わなくなるので)とき、ショート・ショートをやたらと書いていた。それでもほかのオタクの皆さんよりはずいぶん少ないのだが、元のキャパシティが少ないのでご容赦願いたい。逆にアウトプットできない時期はほんとうになにも書けない。創作系のイベントが、自分のアウトプットできない期に重なってしまい、尚且つ新しいキャラクター設定を考えなければいけないときのしんどさと言ったら。砂漠で水に飢える中、濡らしてもいないタオルを絞ってなんとか飲み水を得ようとしているのだ。創作活動をするときは、キャラクター設定を箇条書きにすることが多いが、そのアイデアもでてこなくなる。アウトプット時期であれば「◯◯という設定があるからこういう言動を取って、つまり更に✕✕な設定も付けられる。◯◯で✕✕ということは△△なはずだからaがbになった場合はcで、既存のこのキャラとの絡みも考えられるな」というように連鎖的に、パズルのピースをぽこぽこはめるように設定が決まっていく。常にこうであれば楽しくて仕方がないのだが、この時期は一年で三ヶ月分ぐらいしか来ない。

 恐ろしいことに、春頃までアウトプットしなければいけない砂漠時期が続く。今はバランス時期なのでどうにかなっているが、早急に、大量にインプットをして砂漠を公園の砂場ぐらいにはしないといけない。砂漠を潤すおすすめの作品、教えてください。

(バランス時期なのに今週はこの記事含めて3000字書いているので、砂漠化が進行しました)

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