コンタクトデビュー1日目〜手のひらハイパーメガドリル編〜
〜前回のあらすじ〜
新生活に向けてコンタクトに挑戦することにした鮎川。初日は2時間かけてコンタクトを付けることも買うことも出来ずに眼科を後にする。今日こそは買えるかな────？
なんか知らんけど普通に出来たわ。
いや本当になんか出来た。そういえば先生から「一日おいたらすぐ出来る人多いから」みたいな事を言われていたなと思い出す。常に自分はマイノリティの異端者であると思い込んでいたが別にそんなことはなかった。
僕が今回購入したのは「マイデイ」の1dayソフトコンタクトレンズ。簡単に言うとバカ高いコンタクトだ。一ヶ月分で8800円する。初心者には荷が重すぎないか？？
ここからは昨日までの僕と同じ非コンタクトユーザーの為に僕の初コンタクトレンズに対する所感をまとめておく。少しでも皆さんのコンタクトライフに貢献出来ることを祈る。
①視界も瞼もくっきりする
自分の眼に適したコンタクトを処方して貰えれば当然のことだがめちゃくちゃ見える。
だが一番僕が驚いたのが瞼がめちゃめちゃめちゃめちゃ二重になったことだ。最早三重だった。
調べてみたところ、まぶたにコンタクトが引っかかって折り返されると二重になるらしい(人によって差はある)。
「引っかかる」なんて言い方するから痛いもののように聞こえるが全然そんなことは無かった。
②眼鏡よりも身体への負担が少ない
あくまで体感の話であり科学的根拠に基づく話では無いことをご理解いただければ幸いだが、長期的に使用するため汚れたり傷がついたりしやすい眼鏡と比べると目の負担はかなり少なくなるかと思う。
それにレンズだけ目に入れるのでやはり軽い。というかコンタクトを外して眼鏡に替えると逆に眼鏡の重さがかなり気になってくる。今まで小学生からの往年のメガネユーザーだったので眼鏡の重さなんて気にしたことなかったが、こんな重いもの顔に付けてたらそりゃあ負担になるわな。
以前パソコンを購入するときに本体の重量をスペックより気にするという記事を見かけたが、その気持ちがなんとなくわかった気がした。重いって想像以上に負担になるのか。
③
いや〜、コンタクトレンズを付けて読む『女の園の星』はめちゃめちゃ面白いな。眼鏡で読んでも尚の事面白いけど。
はっ。いかんいかん、コンタクト付けたままうたた寝してしまった。
なるべく寝る前にはずさなきゃダメなんだよな。
なんかちょっと怖いし、そろそろ外すか。
………………アレ？
外れねえんだけど？
③マジで外れてくれない
ねえ！！！！ ちょっと！！！！！！ 外れないんだけど！！！！！！！
ハードコンタクトユーザーの母「寝起きは目が乾燥してるから無理でしょ。先にご飯食べなさい」
そっか！！！！！ わかった！！！！！！
※ ※ ※ ※
(鏡の前)ねえ待って本当に取れないんだけど！！！？？ 嫌だ！！！！！！！！ こんな形で死ぬのは嫌だ！！！！！！(死にません)
ハードコンタクトユーザーの母「わかったからちょっと待ってなさい」
ねえ何これ？？？？？
ハードコンタクトユーザーの母「これで吸い取ればいいでしょ」
これ観葉植物の肥料入ってたやつじゃない！？！？！？！？
※ハードコンタクト外すときにマジである方法らしいですが、専用のスポイトを使ってやるものなので絶対に真似しないでください
ハードコンタクトユーザーの母「じゃあこれならいけそうじゃない？」
掃除機じゃん！！！！！！！！！
ハードコンタクトユーザーの母「どっちか選びなさいよ」
嫌だ！！！！！！ こんな方法で死ぬのだけはやだ！！！！！！！
※こんな方法は無いです。絶対に真似しないでください
因みに両方試しました。無理に決まってんだろ。
※ ※ ※ ※
かれこれ二時間半かけて本当に泣きながらコンタクトレンズを出しました。
「二度とやるか！！！！！！ 二度とやるか
！！！！！！」と叫びながら家中跳ね回り、ジーパンのチャックを開けたり閉めたりしながら暴れに暴れた後、ハードコンタクトユーザーの母に家で一番明るいトイレの便座に座った状態で手伝って貰い何とか取りました。
↑そういう都市伝説？
僕と同じような人間がこれ以上生まれない為にソフトコンタクトレンズの簡単な取り外し方を伝授します。説明書に書いてあるようなのとほぼ同じやり方だけど、当事者目線で語るので少しは解像度が上がるかも。
とりあえず右目の外し方です。始める前に絶対に指を清潔にしてね。
①顎を引いて上目遣いで鏡を見る
これなんですけどとりあえず水木しげる作画になって下さい。もしくはMOMOチャレンジの顔。
黒目をど真ん中にしてレンズの大きさを確認。このレンズの範囲が自分が指を突っ込んまなきゃいけない範囲なんで、覚悟を決めてください。
➁左手で上まぶた、右手の中指で下まぶたを押さえる。
これなんですけど左手は荒木飛呂彦先生の作画みたいな捻り方です。左腕を直角に曲げて真上から左中指を上まぶたに引っ掛ける。その時なるべくまつ毛からしっかり引っ張ること。
右中指は長時間押さえていると涙で滑るので、「滑ってきたな」と思ったらティッシュでちゃんと拭いてください。滑った状態でコンタクト取るのはもう無理だと思ってください。
③右手人差し指でコンタクトを直接さわって下にずらす
ここからはもう眼球触るターンです。
瞳の上にくっついてるレンズを指でちょいちょいと触って下にずらしていきます。瞬きするとレンズが戻ってすべてが台無しになるのでなるべくしないように。
④親指と人差し指でずれたレンズをつまんで取る
正直ここまでは茶番。ここからが本当の地獄だ。
人間工学上、黒目と白目のカーブは異なるような形をしています。コンタクトレンズはその黒目のカーブに合うように出来ているので、白目の方にずれると黒目側に戻ろうと収縮し、これが③の瞬きすると元に戻る仕組みだそうです。
で、カーブが違うということはコンタクトレンズが白目側に移されるとカーブの差異だけの隙間が生まれるわけです。そこを親指と人差し指を使って掴み取る。
ということで本当に思ったよりガッツリ指を突っ込むのでここが正念どころです。
瞬き厳禁、上目遣いもずっと続ける。失敗すればするほどマジでまぶたクッソ痛くなるし目を痛めるリスクも高まるので、勝負は一瞬。刹那の見切りで取ってください。
以上。左目の場合は右手と左手を逆にするだけです。
ネットでな瞬きで取る方法や風呂桶に水ブチ込んでやる方法もありますが、前者は鉄仮面のデュバルみたいになるだけだし後者はプールで目を開けたことのない人間にさせるのは余りにも苦しい。
目開けたり目洗ったり小学校のプールってめちゃめちゃヤバいだろ。今もやってんのかな。
これからコンタクトを使うのかは正直わかりませんが(お小遣いめちゃめちゃ払ったんだからそりゃあ使うんだろうけど)、今度コンタクトを付けた状態の僕に出会った人は「この人決死の覚悟でコンタクト付けてきたんだな」と思ってください。
一時の見栄(三重)のために3時間近く掛けている人もいることだけ覚えて今日は帰って下さい。
因みにコンタクトを付ける方が楽な気がします。
開けて入れるだけなんで、目に指突っ込む必要がほぼ無いので。
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