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愛憎劇じゃなくて、一緒に「消防士」を撮る、みたいな家族に憧れる

先日、娘と水戸まで弾丸で出かけていき、こちらのワークショップに参加してきました。

https://www.arttowermito.or.jp/gallery/lineup/article_5175.html

休館日に美術館でこっそり展示を観て、撮影してもらって、図録にもちゃっかり載れちゃうなんて!

というミーハー心がメインで、撮影自体は本当に楽しくあっという間だったのだけど(もちろん、子連れならではのトラブルあり…不機嫌あり… 笑いあり、涙あり…)帰りの特急ひたちの中で、私はなぜ浅田さんの写真に惹かれるのかと改めて考えてみた。

浅田さんの撮る「家族」は、面白い。楽しい。ついクスっと笑っちゃう。「なにこれー」と言いたくなる。その現場に居合わせたくなる。
私の中の「家族」は長らく、どちらかというと愛憎劇的で、愛はあるんだけど憎しみも渦巻いてて、笑いもどこか皮肉で、でも離れられない、そんな感じだった。
だから、浅田さんの「消防士」を見たとき、「ヤクザ」を見たとき、「4レンジャー」を見たとき、あぁ、家族ってこんな感じにも存在できるんだ、と驚いた。「〇〇やってみたいなぁ」という希望を、一緒に笑いながら叶えちゃう、みたいな人たちが「家族」でもいいんだなぁ。

自分の家族(実家のほう)が愛憎劇的だったのはほんの一時で、それ以外は「明日は明日の風が吹く」的な、それなりに深刻な問題も時々に起こりながらも明るくポジティブな家族だったと思う。ただ、私の中にはその愛憎劇中にいた子どもの記憶が色濃く残っていて、それが今の生き方に繋がっていることは事実だ。だからこそ、浅田さんの「家族」に憧れる。

人生相談の回答の枕詞のように使われる「人間関係の中で、家族が一番難しい」はそれなりの事実で、多くの人が家族の関係に悩んでいると思う。
でもそんな私たちに、浅田さんの写真は
「せっかくのご縁なんだから、楽しんだらいいんじゃない?」
と言ってくれてるような気がする。


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