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妊娠、出産そして育児で考えたこと

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日々刻々と忘れていってしまいそうなことを書き留めておくメモです。
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記事一覧

賽の河原(終わらせ方が分からない話)

私は小学校6年生、12歳の頃、この賽の河原を見た記憶があります。当時私は瀕死の状態で病院に入院しており、所謂山場の夜を超えて目覚めたとき、この私が夢の中で座っていたのはこの河原に違いないと思ったのです。

…ここで私が語りたいのは臨死体験ではありません。

これからさせていただく話は、あくまで私の考えたことであり、私の「物語」です。

仏教や民俗学に詳しい方が聞いたらお叱りを受けるような内容である

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母になって強くなった、の中身

昔からの友人と久々にお会いして話した。「母になって強くなったね」と言われた。昔は不安そうにしているときが多かった、と。凄い、よく見ていらっしゃるなぁと思う。今から思えばあの頃の自分は、…壊れやすい私としては…実は壊れる寸前だった。瀬戸際でいろんな人に助けてもらってた、そんな感じの日々だった。

まぁあの頃はそれなりに悪い状態だったとして、母になって強くなった、というのは、実際私に何が起きているんだ

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1歳5ヶ月頃のお気に入りレシピ

毎晩のおかずは3品くらい。そのうちちゃんと作るのが1、2品。前日からの持ち越し(残り物ともいう笑)とか、お豆腐切るだけ!みたいなのが1、2品。もともと料理は嫌いじゃないけど得意なんて口が裂けても言えない、でも夕ご飯はやってくる…。
娘は気まぐれで食べたり食べなかったりするけれど、これはいけるかも…というレシピたち。各レシピとも、調味料は減らして作ってます。
…でも彼女の好物は、冷奴、茹でブロッコリ

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(きっと)自分だけが自分ではない

この西村さんとのインタビューが、私にとても大きなideaを残してくれた。

一つは、自分がいかに小さく、無力で、からっぽだとしても、人と関わり、話を聞き、話をすることで生まれる「二人の間に見えてくる風景」を通して、世界を広げ続けることが出来るかもしれないということ。

もう一つは、この身体の、物理的な人間だけが私なのではなく、私が関わるもの、関わる人も私の一部でありえる。私自身が遠くに行けなくても

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What's in your box?

私はずっと、自分の内側には様々なものが存在していて、そこに向けて手を深くまで伸ばしてみたら、何かが見えてきたりとか、何かが掴めたりとか、するんじゃないかと思っていた。そう思い込んできた。

でも今はその時間や余裕や機会が無いから、見えないだけなんだと。だから、お休みをもらったら、ブログとか、日記とか、たくさん書こうと思っていた。私の中にある「書くべきこと」たちを。

実際その「時間と余裕と機会」を

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「きみは赤ちゃん」は産後文学の傑作

本屋さんで中途半端に立ち読みしたままになっていた「きみは赤ちゃん」を最後まで読んだ。改めて、私も周りの、出産を経験した複数の女性が力強く薦めていた理由が痛いほどわかる。多くの人が何となく感じ、ちょっとだけ我慢したりして、気が付くと時間がたってそんなこともあったっけ?と思うような、産前・産後の様々な状況や感情の変化を、まるで虫眼鏡か顕微鏡で見て、拡声器か高感度のマイクを通して表現しているような…「あ

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乳児の共感(能力)について

乳児の共感(能力)について。

生後1日の乳児が、他の乳児の泣き声に反応して泣くことは多くの研究で観察されている。Hoffmanはこれを原初的な共感反応と位置づけ、共感が生得的に準備されていることの可能性を示唆している。しかし、1歳以前の乳児は自己と他者を区別することができず、実際に苦しんでいるのは誰かという認識が欠如しているため、他者の苦痛を自己の苦痛であるかのように感じてしまう。Hoffman

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胃腸炎、そして思うこと

胃腸炎にかかった。熱も少し出たので、おそらくウイルス性の。丸々2日間寝込む、というのは記憶にある限り最悪のことで、「産後って、実は身体弱ってるから気を付けたほうがいいよ」という先輩方の忠告をどこか他人事のように思っていた私にはまさに寝耳に水。アクエリアスからホッカイロまで買い出しをしてくれて、枕元に置いてもらえる有難さ。人は独りで生きていけるなんて嘘だわ。

そしてこれまでの体調不良と何より違うの

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習慣

結局は習慣なのだ。

「能力」なんてものは結果であり、それを創り出すものが習慣なのだ。

では、習慣をつくるものは何なのだろう?

「大丈夫」の結果として孤独になる

出産は大変、産後は大変、という話は様々なところで見聞きしていて、ある程度の覚悟はしていた。勤務先や区のヘルパー制度について調べたり問い合わせたり。ただ、いざ出産してみると、退院する頃には身体はだいぶ回復していたし、何とか母乳も出ているみたいだし(ミルクの準備もしてましたがそれ程必要なく)、娘はそれ程泣かないし、夜も短くて3時間、長くて5時間くらい寝てくれる…。パートナーも、娘の沐浴の時間(19時~

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余生

欲や嫉妬や、自意識みたいなものは
今自分が人生の本編を生きているのだという前提からしか生まれない
もしこれが余生であったら
そんなものとは縁遠く暮らせるんじゃないだろうか

そう、これは余生なんだということを
思い出せば、もっと楽に暮らせるんじゃないだろうか

余生では
全てのことは無から始まり
時折それ以上になることが、奇跡的にあったとしても
無に戻る
特に素晴らしいのは
無からは失われることも

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それを何と呼ぶか

昔のブログで、確かそんなタイトルの記事を書いた。目の前で起こっていることについて、それを何と呼ぶか。偶然、必然。デジャブ。シンクロニシティ。目の前で起こっていることについて、そういう名前をつけて、自分たち自身にとっての意味に変えている…と。

娘や私が、何かを得て、何かを失っている、というのも、ただその「変化・変わっていくこと」を何と呼ぶか、ということなのだ。同じ現象をとっても、別れと不幸、ともい

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二度目の、かみさまとのやくそく

11月3日、「いいお産(1103)の日」に行われた、映画「かみさまとのやくそく」上映会とシンポジウムに、娘と共に行ってきた。

この映画を観るのは2度目で、一度目は妊娠中、確か7月くらいの暑い日だった。妊娠中に観た映画、読んだ本の記憶は、通常の時に比べて段違いに消えてしまっている…これはこれでびっくりしたのだけれど…中で、凄く印象に残っている作品だ。子どもは、母親を選んで生まれてくる。だとしたらこ

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Narrative Based Medication

産前に何冊か、妊娠と出産に関する本を読んだのだけれど、その中の一冊が、産婦人科医の池川明さんの「胎内記憶」。最近、映画「かみさまとのやくそく」などが話題になったり、NHKの朝ドラのストーリーに盛り込まれていたりと、認知度が高まっているように思う。(もちろん、ある程度は妊婦の色眼鏡かと)

その中で印象的だったのは、池川先生が「胎内記憶が実在するかどうかを『科学的に』証明することが重要だと思っている

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