母になって強くなった、の中身

昔からの友人と久々にお会いして話した。「母になって強くなったね」と言われた。昔は不安そうにしているときが多かった、と。凄い、よく見ていらっしゃるなぁと思う。今から思えばあの頃の自分は、…壊れやすい私としては…実は壊れる寸前だった。瀬戸際でいろんな人に助けてもらってた、そんな感じの日々だった。

まぁあの頃はそれなりに悪い状態だったとして、母になって強くなった、というのは、実際私に何が起きているんだろうと考えた。「守るべきものがあるからね~」「あのおじさんも、乳飲み子だったと思えばかわいいもんだよね~」みたいなものはもちろん、ある程度はあるのだけれど、それら「だけ」ではない。

私の場合は、分かりやすく言うと「自信」みたいなものなんじゃないかと思う。私でも、この世に何かを生み出すってことが出来るんだ、だったら私もそんなに捨てたもんじゃないかも、という気持ち。子育てをちゃんとやってます、なんて言えたものじゃない、いろんな人に頼りながら、手抜きしながら、誤魔化しながら、だけど、娘は元気に育ってるし、あーなんか私も悪くないのかも、みたいな。「あーなんか私も悪くないのかも」なんて、なかなか思えなかった。大学生になればそう思えるのかも、社会人になればそう思えるのかも、○○ならそう思えるかも、と思って生きてきたけど、そんなものどこにもなかった。彼女が生まれるまで。

生きてるうちに、あーなんか私も悪くないかも。って思えてよかったなぁ。子どもが生まれて、「あーもういい仕事したからもう死んでもいいや」という気持ちと「生きて、彼女の姿を見ていたい」という気持ちが同居する。もしかしたら、そういう矛盾を抱えていられるのも、「強さ」の一面なのかもしれない。

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