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ファミリとパラメータの概要

BIMソフトウェアとして国内外でも有名なAutodesk Revit(以下、Revit)のファミリとパラメータの概要について紹介します。


■ファミリを制する者はRevitを制す

上記の言葉はしばしばささやかれています。
ファミリはRevitプロジェクトの構成要素であり、壁や床、柱や梁などのモデル要素はもちろん、ビューやレベル、通り芯、注釈文字など、ほぼすべてがファミリです。そのため、Revitではファミリへの理解が非常に重要です。
しかし一口にファミリへの理解と言ってもなにから始めたらいいのか。今回はその入口となる、パラメータについて解説していきます。

■ファミリのパラメータ

パラメータは要素に持たせる属性情報であり、BIMとしての根幹の部分です。これがなければ図形を組み立てただけのただの3DCADになってしまいます。
カテゴリごとに固有のものとユーザーが自由に付与できるものがあり、それらを上手に活用することで、材質や価格、寸法などの情報を保持します。
この寸法はオブジェクトに紐づけることでオブジェクト自体のサイズをコントロールする(=パラメトリックにする)ことができます。

パラメトリックファミリの概要や作り方については以下の記事で紹介しているので、併せてお読みください。


■パラメータの種類

Revitのパラメータといってもさまざまな種類があります。しかもそれらは並列的な関係ではないため、理解するのに苦労していることでしょう。
簡単にまとめると以下となります。

  • タイプパラメータ ⇔ インスタンスパラメータ

  • プロジェクトパラメータ ⇔ ファミリパラメータ

  • 組み込みパラメータ ⇔ ユーザーパラメータ※

  • 共有パラメータ ⇔ 非共有パラメータ※

※ユーザーパラメータおよび非共有パラメータは、上記の説明をより分かりやすくするために、当記事内で便宜的につけた名称です。正式名称ではありません。

上記の4つのペアを組み合わせてパラメータは定義されます。(厳密に言えばもう少し種類はありますがここでは割愛します。)
例えば、アセンブリコードというパラメータは「タイプパラメータ」+「ファミリパラメータ」+「組み込みパラメータ」+「共有パラメータ」としてファミリ作成時に最初から用意されているものになります。
各項目の詳しい内容も、他の記事で解説しますが、詳しい内容は公式のヘルプページからも確認できます。

■パラメータの値

一般的には「パラメータ=値」という認識になりますが、Revitではそれらは区別されています。(下図参照)

パラメータに対して、値を入れ込むことで前述のように情報として保持することができます。
プロジェクトファイル内に蓄積された情報は集計をしたり図面上に文字として表示するなどして活用します。考え方によっては、ある種のデータベースとして、様々なデータを集約していくこともBIMの活用方法の一部となるでしょう。
値についてはパラメータごとに入力できる型が決まっており、数値や文字、URLなども格納できます。

■Revitのデータを簡単に取り扱える「Lightning BIM ファミリ管理」


プロジェクトを構成するファミリ、そしてそのファミリに含まれるパラメータ。これらはRevitを扱う上で非常に重要な要素となることがお分かりいただけたと思います。
では膨大なRevitのデータをどのように管理すればより業務効率が向上するのか。
ファミリは独立したRFAファイルとして、パラメータはテキストファイルとしてプロジェクトファイルとは別に保存することになります。
それらの保存場所は組織により異なりますが、通常は共有フォルダを作成して1か所にまとめておきます。そして必要に応じてRevitユーザーが自身のPCにコピーした上で、プロジェクトにロードするなどして使用します。
「Lightning BIM ファミリ管理」ではそれらのデータをクラウド上にまとめて保存し、Revitから直接アクセスして使用することができるアドインソフトです。
専用のwebページからブラウザ上でデータの管理ができるほか、ブラウザでファミリの編集・追加・削除や、プロジェクトごとのテンプレートを作って社内標準として登録して活用することも可能になります。
他のクラウドアプリケーションと比較した際の特徴として、個社ごとの専用ページ上でRFAファイルとパラメータファイルを直接的に編集することができる点があげられます。

▼Lightning BIM ファミリ管理の詳細はこちら

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