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友達のおもちゃを取ってしまい,注意するとわめき散らす子供への対応方法

Q:友達のおもちゃを取ってしまい,叱るとわめき散らします。

ADHD と診断された5歳の女の子です。

保育園に通っていますが,他の子が遊んでいるおもちゃを取ってしまい,注意するとわめき散らすので困っています。

何とかおもちゃを取らないように指導する良い方法はありませんか。

A:叱らずに,取られた子としばらく遊びます。

友達が遊んでいるおもちゃを欲しがるのは,この年齢のどの子どもも同じで,それを注意されれば気に入らないのがごく当たり前の行動だと思ってください。

問題は,その頻度とわめき散らすという行動に,指導している人がどう対応したらいいのかということです。

脳の働きでは,外からの刺激に対応する脳の領域の細胞が興奮するとともに,それ以外の刺激には興奮が起こらないように抑制する働きが一緒に起こります。

しかし, ADHD は抑制の働きが弱いため,刺激に対して衝動的に次から次に反応してしまうものです。

多くの場合,やがて制止過程が発達して興奮過程に追いつくにつれ, ADHD の特徴は治っていきますが,わめき散らす行動は早く弱めないといけません。

友達が遊んでいるおもちゃに手を出す前に,保育士さんがそっと静止して,素早く別の遊びに誘ったり,友達との共同遊びに導いたりしてはどうでしょう。

間に合わなかった場合は,おもちゃを取られた子供に別のおもちゃを与えて,その子と一緒にしばらく遊んであげてください。

ADHD のお子さんであれば,取り上げたおもちゃをすぐ放り出してしまうはずです。

そしたら,そのおもちゃを最初の子に返してあげます。

それでも何かのことでわめき散らす行動が出たら,素早く別室に隔離し,しばらくして落ち着いたら,「いい子だね」と褒めて,グループに連れ戻すという方法を繰り返すと効果があるはずです。

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