大人になるということ。
最近思うことがある。
人生のえぐみっていいな。と。
突然だが。。
私はどんなに親しい友人や家族、恋人に対しても
一定心の距離を取ってしまう性質がある。
その甲斐あって(皮肉を込めて)定期的に全てをシャットダウンする期間が必要になるのだ。
そういう時は決まって森に隠るのだが、今回はその期間が少し長かった。
森での生活はいたってシンプルで、スケジュールはほぼ立てない。
自分の気持ち、感覚を最優先にして過ごす。
朝 6:00。
朝日と共に起きて、顔を洗ったら外に出る
まだ汚れのない朝の空気を目一杯吸い込んで散歩をする。
朝露がキラキラ光っている、少し湿った空気が身体を包み込む。
心地がいい。
えぐみって。
本来は味覚に対して使う言葉で
”まとわりつくような不快な苦み” という意味だ。
人生に例えると、胸のわだかまりだったり、絶望だったりすると思う。
それが、最近いいなと感じるのだ。
子供の頃、あんなにも恐ろしかった真夜中、漆黒の闇は今やとても魅惑的だ。
雨は嫌いだったはずなのに、どんよりとした霧や雲がかった空を美しく感じる。
家の静寂は大嫌いで、何かに追われるかのように予定を詰め込んでいたが
今や静寂の中で美味しいコーヒーを飲みながら考え事をしたり、読書をする時間に幸せを感じる。
絶望。そしてそれを連想とさせる 黒・曇・静寂・雨 etc...
邪悪で恐ろしいもの、人生から避けて通りたいと思っていたものにこそ
魅力を感じるのだ。
これが人生と向き合うということなのかもしれない。
絶望を味わう。
そうすることで、より人生に深みが出る。
もしかしたら
その最上級が死であって、人生を生きぬいて、時が来たら、、
死が美しく感じられるのかもしれない。(少し語弊があるかな。死を肯定している訳ではない。)
だから人は美しい顔でこの世とお別れしていくのかもしれない。
少し哲学的だ。
絶望も幸福も。人生じっくり味わおう。
(お鍋のアクと取り除いた後の旨味を連想させながら、、。)