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鳥判別アプリ「Merlin」、Google Photorealistic 3D Tiles、Apple Vision Proなど話(コンワダさん76週目)

 こんにちは、株式会社アーキロイドのコンワダです。今週(を含めた3週間くらい)の社内で話題になった事例(コンワダさん)からいくつかをご紹介します。バックナンバーはこちら

世界中の鳥の種類がわかるアプリ「Merlin」

「あの鳥はいったい何だろう?」の疑問を素早く解決できるアプリ『Merlin』。コーネル大学鳥類学研究所のジェシー・バリー氏が開発。このアプリでは、鳥の姿、音声(鳴き声)、生息地などをもとに、1万315種(世界の鳥のほぼすべて)を識別できます。従来の検索エンジンなどでも写真を撮影できればある程度絞り込み可能だったと思いますが、正確に種類がわかるのは凄いですね。姿が見えなくても鳴き声で特定できるというのも驚きです。昨今話題の技術を組み合わせればある程度作れる気がしますが、鳥類学研究所の開発ということで”合計5万5000枚以上の写真と2万6000件の音声録音、種類ごとの説明(記事より引用)”という、これまでに蓄積してきたデータや研究成果があってこそ開発できたと言えます。アカデミア、民間を問わず世界中の研究機関にとって、ニッチだけど誰もが感嘆するアプリやサービスがこのAIブームによって私たち一般の人々の手元に届けられるようになったとも言えます。偉大な研究者の皆さんの英知の恩恵にあずかることができて、いい時代を生きていることを再認識する機会となりました。
 少し違いますが分野の似たサービスとして、カリフォルニア科学アカデミーとナショナルジオグラフィックによって設立された、植物や動物を観察、記録し共有するSNS「iNaturalist」というものもあります。

出展:Merlin

Google Photorealistic 3D Tiles

Googleは「Photorealistic 3D Tiles」という新しい地図ツールの試験版を公開しました。これは、地図を立体的な3Dで表示するためのツールです。Google Earthと同じ地図データを使って、街の風景を非常にリアルに再現します。全世界の49か国、2500以上の都市を3Dで表現できます​。

Photorealistic 3D Tilesを使えば、3D地図を作る作業がとても簡単になります。通常、3D地図を作るにはたくさんの写真を撮って、それを処理して3Dモデルにするのに時間がかかります。しかし、この新しいツールを使えば、その作業が簡単になります​。

このツールを使えば、地図上に交通量や気温といった別の情報を追加して表示することもできます。これにより、地図がよりリアルになります​。

Photorealistic 3D Tilesはさまざまな用途に利用できます。例えば、旅行者は新しい街を訪れる前に、3D地図を見て建物の位置や形を確認できます。都市計画をする人は、土地の使い方の提案を視覚的に示すことができます。建設会社は、開発計画を詳しく確認できます。報道機関は、ニュースを3Dで視覚的に伝えることができます​。

さらに、ゲーム会社は、このツールを使って現実の世界を模したAR(拡張現実)体験を作ることができます​。

(※このセクションはChatGPT4+bing browsingによって要約されています)

 上の様にUnityやUnrealEngineでも利用できるようです。様々な用途に合わせて試してみるといいでしょう。
 私たちは、Web上で住宅を設計できるサービス「archiroid.com」を開発・運営しています。Google Photorealistic 3D Tilesを使えば、「世界中の敷地で設計してみる!」なんてことができるかもしれません。まさにGoogle側が想定している開発者像の1つだと思います。今はどんなことができるのか少し触ってみている段階です。まだ試験版ということで本番運用に際して機能や規約の修正などもあると思いますが、うまく利用できればと思っています。
 なお、本連載では過去にこんな事例も取り扱っています。ご興味のある方は是非。→Googleストリートビューからリアルならバーチャル3Dシーンを自動生成「Urban Radiance Fields」

ヘッドマウントディスプレイ?

Apple Vision Pro

 WWDC23で全アップルファン、全XRファン待望のプロダクト「Apple Vision Pro」が発表されました。詳細については上の動画をご覧いただくか、youtubeで検索したらたくさんのyoutuberが鼻息荒く語っているのでそちらに任せます(私には難しいことはわかりませんし)。
 数年前から、当時のオキュラス(現meta)やホロレンズ、GoogleGlassなどのXR、ARゴーグル(当初は眼鏡型ディスプレイと呼ばれていた?)がリリースされてきました。スマートフォンのさきがけはiPhone、スマートウォッチのさきがけはApple Watchというイメージが強いですが、ヘッドマウントディスプレイブームに対してデバイスの雄アップルは沈黙を守ってきました。テック系のライターやガジェット好きyoutuberといったメディアは、「技術的には今のマーケットレベルのものは製造可能だが、どこかの段階で圧倒的にハイエンドな商品を投入してくる」というのが大方の予想でした。その通りでアップルはこのタイミングで、約49万円という衝撃の価格と、ヘッドマウントディスプレイではなく、空間コンピューターという新しい概念とともに打ち出してきました。正式な商品リリースが楽しみですね。

Meta quest 3

 そしてmeta社のMetaQuest3も今秋のリリースが予告されており、価格は128GBモデルで74,800円。現状はやはりゲームなどのエンタメ色が強め。3の発表に伴い、Meta Quest 2が値下げするようなので、購入を悩んでいた方はGOかもしれません!私たちもこれまでOculus Rift Sを使っていた(いつの!?)ので買い替えのチャンスです。間違いなく。(とは言ったもののヘッドマウントディスプレイを使う機会がそう多くはないので悩みどころ…)

Xreal Air(旧Nreal Air)

 なんとも挑発的な動画ですねw Nreal Air改めXreal Airも安価でバッテリーレス(有線)のサングラス型ディスプレイとして支持を集めています。対応デバイスが徐々に増えていることも人気が下火にならない理由でしょうか。実はこの記事もXreal AirでフルHDで編集画面を表示しながら書いています。装着感も普通の眼鏡のような感じですが筐体が小さいのでかなり軽いです。とは言え当然眼鏡よりは重いので鼻の頭はつかれるかもしれません。私は主にWindowsPCユーザーですが、NebulaによるWindowsのマルチモニター対応が近々とのことなので楽しみにしています。(一部ソフトウェアでWindowsでマルチモニタを再現できるとの情報もアリ)
公式サイトはこちら。

みんな買おう(買って)

 Apple Vision ProはProというだけあって現状一般向けとは言えません。なにより空間コンピューターという新しい装置です。対してXreal Airはいってしまえば単なるディスプレイデバイスとも言えます(Android端末と接続するともっとも威力を発揮します。私はビックカメラ有楽町店で試しました。)Meta Questはその中間くらい。価格的にも機能的にもそれくらいの位置づけでひとまず捉えてみようと思います。みなさんもこれを機に新たなデバイスを導入してみてはいかがでしょうか。(たまに仕事でお会いした方に「コンワダさん読んでいますよ」と言っていただくことがあります。その方々はこういうのたくさん持ってそうなので、だれかApple Vision Pro買ったら呼んでください。遊びに行きます。

まとめ

 今週も読んでくださりありがとうございました。「スキ♡」をいただけると励みになります!
 これ余談なんやけど、子供の時アパートの2階部分に住んでいたんですよ。隣にあるお宅の庭がとても立派で、庭の木々にいろんな鳥が入れ代わり立ち代わり止まるが、ちょうど2階からだとよく見えるんです。母曰く、私はそれをぼーっと眺めていると、朝ごはんを食べ終えるのに数時間かかってお昼ご飯の時間になっちゃっうんやって。Merlinがあれば私の食事時間はさらに(長く)豊かになっていたと思うねんな~。


「今週、社内で話題になった事例」 について
株式会社アーキロイドの社内で話題になった事例(ニュース、リリース、書籍、動画、論文などなど)のうち、いくつかをご紹介します。元記事の配信時期は必ずしも今週とは限りません。数ヶ月前、数年前のものもあるかもしれません。

社外にこれを発信することで、
①アーキロイドメンバーが日々どのようなことに目を向けているのか、を知ってもらいたい。
②せっかく読んでもらえるなら有益な情報をお届けするために、自分たちの情報感度をもっと高めていきたい。
という目論見があります。

メンバーも大半が30代に差し掛かってきたので、備忘録という意味合いが一番強いかも。ご笑覧ください。

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