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【ロンドン芸術巡り】河鍋暁斎 展示会 in London

展示会について


ロンドンの中心に位置するロイヤル・アカデミー・オヴ・アーツ
ここで日本人絵師、河辺暁斎の展示会が2022年6月19日まで開催されている。

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小野こはる(@archi_koharu)【建築家、デザイナー】
2020年に東京で建築家を辞めた後、新しい視点を得るため単身ロンドンに移住。建築大学主席卒業、元大手ディベロッパー勤務、担当設計プロジェクトグッドデザイン賞受賞。
建築、アート、文化、宗教、そして人生の幸せを、様々な言語を通して学び続けています。私の視座を通して様々な情報をお届けします。

概要

河辺暁斎は19世紀に活躍した絵師。

彼は多くの師匠から絵を学び、様々な技法を織り交ぜたユニークな作品を生み出した。伝統的なものから、ユーモアあふれるもの、セクシャルなもの、さらには当時としては新しかった、風刺画も描いた。

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彼の特徴は、英国人ジョサイアコンドルを弟子に持ち、国際的な作品も残したことだ。 

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時代が生み出した彼のスタイル


彼はまず、浮世絵師、歌川国芳を2年間師匠とし、次に幕府御用達の駿河台狩野派(400年続いた画家集団)に伝統スタイルを学んだ。

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鎖国を行う江戸幕府の崩壊から西洋化を目指す明治維新を経験した。幕府という最大のパトロンを失う激動の絵師人生を歩んだ。

しかしそんな時代が彼をよりクリエイティブにした。

伝統的な技法を重んじた幕府の力の衰退により、彼はより自由に、様々な技法を織り交ぜた作品を生み出すようになった。

展示作品の紹介

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▲キリスト教に影響を受けたとみられる作品。鎖国が終わり、明治維新へと時代が移り変わっていったことが理解できる。 


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▲擬人化した動物たちを描いた作品。カエルや猫が多く描かれている。


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▲武器の代わりに筆を持った人々が争う様子。


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▲芸術に興味を持つ人々。
この頃は、書画会と言って、書家や画家が客の前で即興で作品を作る会が盛んに行われていた。
暁斎の作品から、当時どのように人々が芸術を楽しんでいたのか想像することができる。

彼の作品と現代芸術のつながり

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彼の革新的な作品は現代の漫画、海外のタトゥーデザインに大きな影響をもたらしている。時代を超えて、世界に影響を与えた絵師であったのだ。わたの住んでいるロンドンでも、写真に写っているような虎や龍のタトゥーが人気のようだ。

▼河鍋暁斎についての動画

▼彼の作品から影響を受けたタトゥーについての記事

▼インスタグラム


▼ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの地図


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