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【無料】米国株、QTは株価を下落させるのか?

投資猫レイです。

QTとは、Quantitative Tighteningのことで、量的金融引締のことです。

中央銀行がバランスシートを縮小することです。

簡単に言うと、これまで大量に購入してきた国債の買入を(一部)ストップすることです。買入を(一部)ストップすると、保有している国債が償還していくので、結果的に、中央銀行のバランスシートは縮小するのです。

もちろん、保有している国債を売却することも可能ですが、マーケットへの影響が大きいことから、この方法は通常は選択されません。

一部では、このQTが株価を下落させると懸念されているのです。

なぜでしょうか。

理由は、中央銀行のバランスシートの規模と株価に明確な相関関係が確認できるからです。

このチャートは、MSCIワールド指数と主要中銀のバランスシート合計額です。二つの相関関係は明白ですね。

しかし、足元では乖離が生じています。このことから、マーケットではQTによって株価下落が起こるのではないかと言われているのです。

さらに前回のBOE会合では、QTのペース加速が決定された訳です。

ではなぜ、QTが株価と相関関係を持つのでしょうか。

一般的には、リバランス効果によるものだと考えられています。

つまり、QTは中央銀行の国債保有額を減少させることから、国債利回りは上昇します。タームプレミアムが上昇するのです。

国債利回りの上昇を受けて、投資家は株価よりも国債を選好するようになります。

このリバランスが株価を下落させるという訳なのです。

このチャートは、S&P500のPERとFEDのバランスシートの規模(前年比)を示していますが、強い相関関係があります。

PERは株式の利回りと考えることもできますから、株式の利回りとFEDのバランスシートに相関関係があるということは、上述の考え方をある程度は支持しますよね。

中央銀行のバランスシート規模だけが株価を決定付ける要因ではありませんが、年内は上値の重い展開を予想しています。

See you!

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