精神科⭐︎強制入院日記⑨本のお話編

東野圭吾すげええええ!!
さっきまで『ラプラスの魔女』を読んでいたのだが、東野圭吾さんの扱うジャンルの幅の広さ、スマートな文体、圧倒的な筆力のもとに平伏せざるを得ない。マジですごすぎる。一発屋の対義語はもう「東野圭吾」でいいんじゃなかろうか。

今日の午前中は本を読んでいただけで書くこともないし、せっかくなので私の愛読書について語ろうと思う。わーい!

冒頭で東野圭吾さんを褒めちぎっておいてなんだが、実を言うとミステリにはあまり詳しくない。
私が好むのは文学とエンタメの間に位置するような繊細な恋愛小説である。
書き手の名前をあげるなら島本理生さん、角田光代さん、江國香織さんなど。
島本理生さんの著作ではナラタージュやファーストラヴなども言うまでもなく大名作だが、個人的には「夜はおしまい」や「あられもない祈り」を推している。島本理生さんは喪失を伴う愛や恋について書くのが上手すぎる。
角田光代さんなら「くまちゃん」「愛がなんだ」である。理屈では割り切れない途方もない感情の描写はたまらない。
江國香織さんは「ウエハースの椅子」!これに限る。静かな狂気とほのかな絶望が甘やかに迫ってくる、これぞ江國香織さんの真骨頂と私は勝手に思っている。

恋愛小説という縛りでさらに作品をあげるなら「痴人の愛」(恋愛か?)、「すべて真夜中の恋人たち」などもかなり好きである。

他にも好きな本はたくさんあるが、今の私、というか私の進路選択に多大な影響を与えた本は2冊。

私が大学の文学部に進むきっかけとなったのは三島由紀夫の「仮面の告白」である。高二の夏休みにこれに取り掛かって読み終わえた時の記憶はまだ鮮明に残っている。読後はあまりの衝撃で床に寝転がったままポカーンとしていた。なんてすごい小説がこの世にはあるのだろうと思った。それくらい好きである。

そして、私が都内の某大学の英文科の末席を汚し散らかすきっかけとなったのはオスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」である。
これもまた、大好きだ。これを読み終えたのは高三の夏だったが、しばらくドリアン・グレイくんと彼を取り巻く魅惑的な登場人物に骨抜きにされるあまりお気に入りのセリフをいくつか暗記して授業中ノートのすみっこに書き連ねたりなんかしていた。
受験期にはオスカー・ワイルドの写真を壁紙に設定していた。とにかく、傾倒していたのだ。

他にもここにおさまらないが好きな小説はいくらでもある。銀河英雄伝説シリーズ、百鬼夜行シリーズ、あしながおじさん、若草物語、地下室の手記、孤島の鬼、私は倒れて血を流す、駆け込み訴え、などなどなど。たぶん本棚をみたら「あ、これもあった!」と思うのだろうがいかんせんここは病院である。しくしく。

本はいい。(読書家の渚カヲル)
本は私の退屈を殺してくれる。
愛すべき殺し屋だ。
今回の文章もまとまりに欠けるが、好きな本の話ができたので私は大変に満足である。うふふ。
少なくともメンヘラ女の愚痴よりは読者の方も見ていて不愉快な気持ちがしないだろう。

それじゃあまた明日〜!(お、軽快な挨拶)

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