読書感想文(194)外山滋比古『思考の整理学』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだのは恐らくかなり有名な本ですね。
私は読むのが三回目です。
過去二回読んだ時はどちらも「それほど大したこと書いてないなぁ」と思ったのが正直なところなのですが、やはり自分の課題は思考の整理であると思い、もう一度手に取りました。

感想

思っていたほど悪くありませんでした。
先に書いたように、私はこの本にそれほど良い印象は持っておらず、「そんなこと自分でも昔思いついたし、そんな名著っていうほどかなぁ」と思っていました。強いて言えば、これを1980年代に言っていたのはすごいのかもしれない、という程度で、現代人の実用に耐えうるか疑問に思っていました。

今回読んでいて、そのイメージが良くなったのは、期待値が低かったからかもしれません。確か最初の方は既に自分の中にある考えが改めて述べられて、後半はちょっと有益な話だった気がする、くらいの気持ちで読み始めました。
すると、確かにそれって大事だよなぁと改めて思ったり、その比喩表現は上手いなぁと感心しながら読むことができました。
結局、それほど画期的なものは得られなかったのですが、良い読書にはなったなと思います。

中でも、ちょっと自分の思考パターンの一つとして取り入れたいなと思ったのが、物事の具体・抽象関係をトーナメント表のように図に表して考える方法です(P142)。
私は「まとめる」という行為が苦手なので、このイメージを使って全体と細部の構成を整理できれば役に立つかもしれないなと思いました。

また、この本ではしばしばことわざについて言及がありましたが、そういえばことわざってなんとなく古い言葉が多いよなぁと思いました。例えば「昔とった杵柄」とか、今時杵柄ってそれほどメジャーな言葉ではないように思います。言い古された表現を残し、昔の言葉を残すことが重要だと思う一方、ことわざの役割に注目するならもっと現代風のことわざがあってもいいのになぁと思いました。

それはそうと、この本ももう30年以上前の本なので、具体的な部分についてはかなり古い内容だなと思いました。
そのエッセンスを抽象化して、次の読書、そして自分の思考に活かしたいです。

おわりに

この本を読んだ目的は思考の整理をできるようになることでしたが、それをできたかどうかは正直怪しいです。
ただ、この本を自分なりに整理しながら読めたかなぁとは思ったので、肯定的に考えておきます。
思考の整理については問題意識を持ち続けて、良い機会を見つけて身につけたいと思います。

ということで、最後まで読んでくださってありがとうございました。


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