読書感想文(144)井上堅二『バカとテストと召喚獣 12』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回はバカテスの本編最終巻です。
短編集があと一巻残っているので、多分次はそれを読むことになると思います。

感想

面白かったです。
ほんと、熱いんですよね〜。
後半は電車の中で読んでいたのですが、思わず涙が出てしまいました。
ストーリーを振り返ってみると、単純というか、これで感動できるのは子供っぽいのかもしれないなぁという気持ちもあります。でもそんな童心を失わずにいたいなと私は思います。

やっていることが報われなくて何とも思わないわけがなかった。
色々と辛いことがあって、泣くほど苦しくて悲しくて。
それでも歯を食い縛って自分にできることを頑張り続けるなんて、それはどれだけ凄いことだろう。

ここを読んで胸が熱くなると同時に、そういえばここまで頑張ったことって思い当たらないなぁと思いました。
私はそれなりに頑張ることはできると思いますが、頑張り続けるのが苦手です。それを自覚して色々と興味を変えつつ、少しずつ成長できていると思うのでそれは良いのですが、そもそも短期間であっても何かを頑張る経験って最近ないなぁと思いました。
パッと思いついたのがかるたです。大会に出ていた頃は、「どうすれば勝てるのか?」をひたすら考えていたし、負けるとめちゃめちゃ悔しかったです。今も負けるのは悔しいけれど、なんだがそれもセットで楽しんでいるような感じです。精神的には良いのですが、負けても楽しいなんて、やわになったものだなぁと思いました。
こう、闘争心全開になるようなことが、最近全然ありません。それが良いことなのか悪いことなのかわかりませんが……。なんだかんだ大人になって落ち着いたということなのでしょうか?

そして今回、章ごとの「バカテスト」が懐かしいものばかりなのも良かったです。確か第一巻で「未来合金(←すごく強い)」「すごく強いと言われても……」みたいなのがありました。他の問題も恐らくほとんどが既出の問題です。
そして一番気になったのがこれです。

確か初出の時は雄二が「寒さに震えながら君の手を握った〇〇年」と解答していた気がします。
そして!なんと!姫路さんの解答!
明久がプロポーズするの、今年じゃないですか!!ほんとに偶然過ぎてびっくりしました!!
なぜ2022年なのかわかりませんが……。そもそもこの作品って西暦何年のお話なんですかね?仮に12巻刊行の2013年に合わせると9年後になりますから、明久達は26歳くらいですね。1巻刊行の2007年に合わせるとさらに6年後ですから32歳です。
プロポーズを結婚申込みと捉えると、どちらでもありそうな気がします。ただ、高校生で32歳でプロポーズされるのを待つというのもちょっと遅すぎる気もしますね。26歳ではなく25歳ならキリも良いのですが、そうでもないですし。
謎ですが、いつかわかったら面白いなぁと思います。

おわりに

やっぱり面白かった〜!
巻数はそれなりに多いですが、時々読み返したくなる小説です。
あと1巻、本当に本当の最終巻である短編集を読めば、またしばらくの間読むことはないと思います。
それでもこのバカな心を忘れずにいたいなと思います。


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