読書感想文(200)瓜生中『よくわかる浄土真宗』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

ついに読書感想文が200本目になりました。
記念すべき200本目は仏教の解説書です。
先日読んだ『一葉舟』の中で、著者の岡潔が仏教を大切にしているということを再認識し、少しずつでも勉強しようと思って手に取りました。

感想

正直に言うと、浄土真宗あんまり大したことないかもなぁと思いました。
理由は、阿弥陀如来を信仰する目的が極楽浄土に行くためであることです。
これはすなわち、念仏を唱える者は自分が苦難から解放されることを望んでいるのであり、念仏を唱える事で救われるのは自分自身、すなわち小我です。
私は岡潔の著書で真我、諸法無我という言葉を知りました。もし私の考え方が正しければ、浄土真宗は小我的な発想の宗派であり、私の目指すところではありません。
そもそも極楽浄土が金銀瑠璃玻璃といったもので構成されているのも、俗世に住む者の欲望の具現化であって、欲まみれです。
また、阿弥陀如来はすごいから阿弥陀如来を信じろ、としか言わないのも好きになれませんでした。

そんなことを思いながら読み終えて、Twitterを見ると、岡潔botからこんなツイートが偶然流れてきました。


これを見て私は、自分の感じたことは間違っていなかったのだなと思いました。
岡潔は禅宗を重視しているように思われるので、今度はそちらを勉強してみようかなと思いました。

逆にこの本を読んでいて良いなと思ったのは、讃仏偈(さんぶつげ)という、阿弥陀如来が悟りを開いて世の人々を救うことを誓う文章です。
修行僧に過ぎなかった阿弥陀如来は、どんな苦難の中にあっても、修行を耐え忍び、悟りを開いて人々を救うのだと誓っています。これは真我的な発想です。
大乗仏教は市場拡大を狙ったといういやらしい見方をすることをできますが、世界の全員を救うという目的自体は尊いと思います。
元々尊いものだったのがいつしか歪んでしまったのか、それとも初めから真意は汚れていたのか。私にはわかりません。

その他、小ネタを箇条書きして終わろうと思います。

・弥勒菩薩は五十六億七千万年後に現れて全ての人々を救う
・阿弥陀如来の身長は六十万億那由他恒河沙由旬(一由旬は14.4キロメートル)
・生まれたばかりの釈迦は七歩歩いて右手で天を、左手で地を指し、「天上天下唯我独尊」と言った

おわりに

今回は読書感想文200本目ですが、今年の91冊目でもあります。
つまり、もう少しで今年100冊です。
100冊目に何を読むか、今から楽しみです。

ということで、最後まで読んでくださってありがとうございました。


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