ふくろにんげん

幼いころから不思議だったことがある。
それは、地球に生きている生物の差だった。

特に「皮という袋に入っているものはみんな同じもの」この感覚がずっとあった。その中には勿論内臓だとか、骨だとか入ってるわけなんだけど、とりわけ人間には、それ以外の思想や意識が入っていて、中身の分からない所を面白く思っていた。

厳密にいうと袋（皮）にはいろんなパターンがあるんだけど、それでもやっぱり、人間は面白かった。
幼稚園の頃に、共働きの両親に代わりたまに私の面倒を見てくれていた、近所のロリコンのおじちゃん。他にも孫は沢山いるのに、私だけを特別にかわいがってくれていた父方の祖父母。私なしでは生きられないと言いながら、私の修学旅行中に地元のヤリマンと浮気をした初めての彼氏。

私の袋には何が入っているだろうか。
誰かから見て、私の袋は魅力的だろうか。
中身開けるとワクワクするだろうか。
それともガッカリするだろうか。