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ウェディングソングとして聴いてみる~日比谷ノンフィクションⅧに行ってきました③(完結)~

おはようございます。カレーヌードル食べた僕の舌がyellow。あらいです。

今日は日比谷ノンフィクションⅧのライブレポート後編。一連のシリーズ最終回です。やっぱり好きなことほどいくらでも書けるモノですね。前半はこちらからどうぞー!では早速続きから。

新しさとレア選曲

まずは新EPから、「summer melt」。
ベボベのこのラインの楽曲(「美しいのさ」とか)が、実はとっても好きだし、この普段使いしたくなるふわふわ感がツボです。まさに楽曲の中で歌われている季節感の中、野外で聞けるのは贅沢だな~と思いました。

歯切れのいいドラムパターンもまた最高です。

「ありがとう」と最後まで伸びやかに歌いきって、そのままギターの印象的なフレーズから
ダビングデイズ」!!

これも意外な選曲に客席もどよめき、全体が縦に揺れる感じ。16分の刻みに3人がカチカチはまっていく気持ちよさが3ピースだとより際だって感じました。ラスサビ直前の連打セクションが音源より倍ぐらい伸びるライブアレンジに、

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と焦らされ、魅せられ。個人的なハイライト②です。

疾走感はそのままに「日比谷PARK!!!!!」という堀くんの雄叫びとともに「PARK」。

重いドラムが体を揺らすのが心地よく、ラップとの呼吸感がライブだと段違い。サイケな色使いとブドウをイメージした照明が最高にマッチしていました。

この曲もステージを縦横無尽に乗りこなし、「ドラムゴリラかませ~」の破壊力にやられました。

バンドとして、チームとして

中間5曲大ブロックを終えてMCへ。
「実は今回のツアーからマネジメントが変わっていて」と、メンバー以外のマネージャー等の体制、いわば「チームBaseBallBear」としての変化を語ると、「いまは僕の目を見て」のMV制作についての話に。


「バンドのMVって演奏するってなるとなんとなく廃墟っぽいところが多いから、もう逆に『めっちゃ自然とかどうですか』ってっ言ってああなりました」
と、小出祐介節前回の裏話。

そこから、

「今はこうやって自分たちの提案をくんでもらってこうやって自由にMVも思った通りのモノ作れるけど、昔はそうも行かなくて…」
と今度過去MVの制作秘話に。

「俺は演技NGだからさ」とこいちゃんが言うと、

「やってもね、ひたすらカウンターもって数だけ数えたりね。」と「perfect blue」のMVについていじられ、

そのあと「愛してる」でワイングラスを持ってたことをいじられ、なんだか「バンドBについて 映像版」の副音声(福音声)の新録を聞いているかのようでした。

「ドラマチックの時はちょっとね、あれでしたけど、」とさらっとこいちゃんがいうと、「その話はもう二度とするな」と堀くんが突っ込むこの感じも、ベボベlocks感のあるたまらない展開。

「演技NGといっても関根さんは映画出てますからね」と関根嬢に急にスポットが当たると、その場でひらひらと長いスカートを手で持つかのような動作をする関根嬢。


「なにそれ今のもう一回やって!!」ときゃっきゃするおじさんたち。尊い。

「とにかく、もういいか悪いかは自分たちで判断しなきゃいけないってことですからね、ちゃんといいもの作っていきましょう」とMCを締めくくり、最後のブロックへ突入。

さよなら、旧い自分

ここで個人的に一番鳥肌の立った「changes」。
イントロ後半部頭のスネアとともに、「日比谷ノンフィクションⅧ」の幕が下りると、そこには青い、「ポラリス」電波塔マークと、紫の「Grape」逆さ電波塔マークが。

ここからは僕の勝手な考察というか推測かもしれませんが、まずは「マネジメント体制の変化」を話した後の選曲が「changes」なのも「粋」だし、こうしてその文脈の中で二つの電波塔マークを見ると、この上下反転であることすら「チームBaseBallBear」としての変化を示唆しているのではないかとも思えます。

激動のここ数年を経たからこそ受け入れられるんだという変化の実感とさらなる進化の予感。

そんな決意と宣言のブロックを最高に「「「粋」」」な選曲で始めると、

「行っちゃうぞ野音!!」というダンサブルな堀くんの16ビートから、「十字架You and I」。

極彩色の日比谷を骨太リズム隊が揺らせば、たちまち野外でもダンスホールに。
「じゅうじかゆえんないっ♪」のあとの「Foo!」をオーディエンスに委ねる、完全な信頼感と一体感。

あとギターリフを弾きながらサビを歌っているのにまず驚愕したし、相変わらずカッティングは超鋭いし、「ギタリスト小出祐介」が堪能できる一曲でした。

からの「Grape juice」。
なんとなくこの曲が本編ラストとかなのかなと思っていたので、ここで来たか。という気持ちに。

ライブテンポで若干早いのが、より映えてました。

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という歌詞のパンチライン通り、本当にこれを体現する3ピースとしての完成っぷりを見せつけた感じ。何よりも説得力のあるステージングでした。

そして曲の終わり、フロアタムの連打からシームレスに、
LOVE MATHEMATICS」!

これはわかってくださる方多いかもしれませんが、夏フェス映像慣れしたせいか、ラブマス聞くと「あ、ラストかな」って思います笑。

ここでも日比谷3ラストの電飾演出を思い出し、何度もライブで聞いた曲だけど、やっぱり特別になってしまいました。

圧倒的な勢いはそのままに、「CRAZY for YOU の季節」!!
これはもう後半行くほどほとんど原曲の面影がない暴れっぷり、特にドラム。

全身で俺たちがBaseBallBearや!!!って表現してる感じというか、「いつもの」だけど「ほんもの」な圧巻の見せ方。目一杯の等身大で届けきる、そんなメジャーデビュー曲。

「ありがとうBaseBallBearでした!」と本編ラストは意外にも「セプテンバー・ステップス」。

秋の夜長、都会の真ん中、この曲が響く日比谷は、歌詞通り


「ああ Grapeに光る都会」。

最高に多幸感あふれる空間を締めくくる曲が


「元気でも どこか かなしい」


そんな切なさを残しながらキメでずばっと締めくくり、本編終了。

衝撃のリリース報告

全十五曲をやりきった本編から、アンコール。

登場すると何も言わずにするっと、「The End」ここでも超粋な選曲。

アンコールにこそ歌詞的にやる意味がある曲ですよね。

「終わりはそう、終わりじゃない」
「緞帳の奥は暗がりじゃない」

正直、会場は割ときょとん感ありましたが笑

僕はすべての曲の位置に意味があるベボベ、さすがだな~とご機嫌でした。

日比谷Ⅴの映像を見て、3人だけでこの曲を演奏しているのを見て思わず泣いてしまったことを思い出し、これも見れて良かったと味わうように聴き入りました。

「アンコールありがとうございます」


「ここでBaseBallBearからリリース情報があります。代表して堀之内さん!!」
というとおもむろに堀くんが立ち上がり

「2ヶ月前に息子をリリースいたしました!!しかも、できちゃった結婚ではございません!!!結婚しておりました!!!」と、まさかの結婚報告!!!!」

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でしたよ、正直笑

約45秒は続いたかという長―い拍手を受け、

「発表するタイミングがなくて、できていいなかったので、アルバム制作にも入りますし、リリース情報という形で」とユーモアたっぷりの情報解禁。

祝福ムード全開の中、
それじゃあ、堀之内さんの結婚式でやった曲を」(ここでにやける最推し尊い)と、そのまま「ドラマチック」へ!!

直前の衝撃が大きすぎるのもあって、「ウェディングソング」として響いてくる「ドラマチック」。

多幸感過ぎてもうベボベに「『ありがとう』しか浮かばない」!!

ということで、もう幕引きがドラマチックチック過ぎて、拍手起こるも「もう、きれいな幕引きすぎてWアンコールないでしょ!」

という感じだったので案の定終演アナウンス。

本当に最後の最後まで楽しみ尽くした全17曲でございました。

と、いうことで長きにわたってしまった日比谷ノンフィクションⅧを大いに語るシリーズは今日で終わりました。3部作で終われて良かった(全部で8000字弱)笑

まだベボベをあまり聞いたことないという皆さんもこの機会にぜひ聴いてみてくださいな!語りあいましょ~

ではまた。


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