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ドラマーだけど、勝手に自分のバンドの歌詞解説してみる回【羅針盤編-2】〜少年少女の夜会に向けて④〜

傷だらけのまま 振りかざした夢
「誰の為なんだろう 」
そう呟いたあの日のように綺麗かな

そしてこの2サビ。自分の他に誰もいない「ユートピア」には、お手本なんてものはもちろんありません。だからこそ、変わらないように自分の熱意を持ち続けるのは難しい。

「誰かのため」、「誰かのせい」にできたほうがむしろ楽なのは気づいているけど、「誰のためなんだろう」と自分だけの価値観に気づいた日を忘れない。その熱意を忘れないために。そんな熱い歌詞。

僕は、「自分のために生きる限界」みたいなものがあると思うんです。スポーツ選手も引退したら教室で先生をするじゃないですか。人はいずれ自分のために生きられなくなる。誰かのためにしか活動できなくなる限界が来る。

もちろん表現活動は見てくださる方々のためにってところもあるかもしれない。でも、それを見ている人が望んでいるか、作る側がその状況を望んでいるかはまた別問題だと思っています。

そんな自分のために生きる限界が来るその日まで、自分だけの価値観を形にするために頑張りたい。でも不安みたいな、そんな感じなのかなって。

いつでもこの手に 針の無い羅針盤があるから

将来の目標、将来の夢を聞かれて、具体的に答えられる人のほうが僕は少ないと思います。

「具体的にはどうしたいの?」って言われても、わからないことだって多いのに、常に僕たちは具体的に行動しなくちゃいけないという矛盾。

なりたいものなんてわからないのに、学校選ばされて、って何回思ったことか。

そんな中で、方向はわからなくても、自分の「揺るぎない心が示す」方へ。針のない羅針盤とは、そういうことだと思っています。

だから「羅針盤」の「しん」は「心(しん)」でもあるわけですね。そして、心が示す方、心がさす方、つまり「志(こころざし)」なわけです。ここ下田さんがさらっと入れがちな同音異義語マジックと、タイトル伏線ネタが眠ってます。たまらん。

揺ぎない心が示す先を行け
誰の為でもない 答えにならない明日を待って
傷だらけのまま 振りかざした夢
今しかないだろう その心が狂い出す前に さあ


そして最後のサビ。「志」にのっとって、自分を信じて、自分の信じる「幸せ」と「価値観」めがけて進んでいく宣言。そして既存の「幸せ」価値観に惑わされることなく進んでいくこと。それを示したあとに「答えにならない明日を待って」。

このフレーズ、いろいろ考えて見たんですけど、その中でウルフルズが歌っているバージョンの、「明日があるさ」の歌詞がこの曲に近いことを行っているのに気づきました。

ある日突然考えた
どうして俺は頑張っているんだろう?
家族のため? 自分のため?
答えは風の中
明日がある 明日があるさ

ここまで読んでくださった方ならわかるかと思いますが、テーマ2位共通性がある上に、「答えは風の中」というフレーズが出てきます。すぐに答えは出ないともとれるし、答えは掴みどころがないという意味にも取れます。

そして最後も「心が狂い出す前に」音読みすると「しんが狂い出す前に」つまり、「針が繰り出す前に」と、ここもダブルミーニングなんですね。だから革新できます「羅針盤」であり「羅心盤」であると。

未来の話だからこそ、揺らぐ思いが切実に描写されている歌詞。思うがままに書いてしまいましたが、これは未来のことを歌っているからこそライブ映えする曲だと思っているので、是非足を運んで頂ければと思います。結構やるので笑

2019.10.30ライブ後の追記

今日はMACANAにお集まりの皆様ありがとうございました。いや、本当に今日はchronographマキさんのいうような「仙台から全国へ」という志から溢れる、今日から未来につながる雰囲気が漂っていて、だからこそ今日の羅針盤はエモかった。

なんか、「いっけぇ!」って思いました。前3人のかっこいい兄さんにどこまでも行って欲しい感じ。1番後ろから、おりゃー!って押し出す感じでした。楽しかったです。また会いましょう。

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