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オタク文法とラノベのノリで学ぶ法華経と新約聖書~偏屈サブカルバンドマンの後悔日誌⑭~

おはようございます。先日twitterにあげたメンバーの迷言集が思いのほか好評でうれしいです。毎月やろうかなと思ってます。あらいです。

今日は、最近自分の中で古事記とかギリシャ神話とか神話を勉強するのがはやってるんですが、その中で気づいた、

「宗教の中に二次創作とか同人誌の原点あるんじゃね?」

という話をしようと思います。今日もサブカル×学問って感じです。最近そんなんばっかですね。エッセイっぽい方がPV伸びるのはわかってるんですけどね…楽しいんでやらせてください。

コスパが悪い大乗仏教


皆さん多分歴史の授業とかで一度は聞いたことあると思うんですが、仏教には「大乗仏教」と「小乗仏教」という2種類があります。

でも、違いと言われるとなかなかわからんという人も多いかと思うので、ざーーーーっくり言うと

大乗仏教→みんなのため(衆生)のために修行する
小乗仏教→自分のために修行する

という違いがあります。ざっくり言うとよ?

で、特に今日は大乗仏教に注目していきたいんですけど、大乗仏教が言ってる「みんなのために修行する」っていうのは、

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ていう意味なんです。でも実はこれ、以外とコスパの悪い主張で。

ブッダはもうそれはそれはありえん長い期間修行して(前世含む)RPGで言えばサブクエストまで全クリしてもうやれるとこないとこまでやりこんだので、


「ワイがさとりの方法は編み出したし書き記しておいたから、おまいらも頑張れば現世で解脱できるやで」


と説いているので、僕らが浮世というクソゲーを効率的に攻略するための正解は


「ブッダさんの作った攻略本を参考に成仏を目指す」

なんですよね。

「ブッダさんまじ尊くなーーーい?」


もうお気づきの通り、ブッダの主張と大乗仏教の教義は若干の矛盾をはらんでいるんです。

それもそのはず、実は大乗仏教の教義や経典は、一部が主張に合うように新たに作られてるからなんです。

だから行ってしまえば

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何ですね。で、あの有名な経典「法華経」も、完全に人気作の同人アンソロ的な感じなんです。

5世紀のオタクが

「てかブッダまじ尊くな~~い?もう無理。もうあたし好きすぎてブッダになりたいもん。マジやばい。だからもうあたしそういうブッダになれるような仏教と、推し死んだののつらすぎるからまだ生きてる設定で同人アンソロ書くから」

って作ったのが法華経で、実際中身は

「ってかブッダしんでないから!みんなビビんないように一応35歳で悟って80で死んだっていってただけ!まだ生きてるし、てか35より前から全然悟ってたから!!」

ってストーリーなんです。

日本一有名な同人アンソロジーは?と聞かれたら、今後は「法華経」と答えましょうね。

じゃあ、世界一は?

実は、あえて日本一といったのには訳がありました…

もっと上、世界位置有名な同人アンソロがあります。結論からいってしまうとそれは「新約聖書」です。

というか、もはやキリスト教そのものが、ユダヤ教の二次創作と言ってもいいかもしれません。

ユダヤ教は内容をざっくり言うと


「ユダヤ人は選ばれた民ですからユダヤ人なら皆さん救われますよ~神を信じましょう~」

何ですが、キリスト教はいわば

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みたいな感じなんです。

イエスが、「信じれば誰でも救われるはずや」といったのを

その後の弟子たちが広めたのがキリスト教。

だから一口に聖書と言っても違います。

ユダヤ教の聖書がまずあって、これはユダヤ人たちの物語。そしてこれがイコールキリスト教で言うところの旧約聖書になりました。

で、その後に書かれたユダヤ教大好きっ子たちの二次創作新キャラ「イエス」を題材にした同人アンソロジーが「新約聖書」って訳です。

だから、新約聖書は言い方変えれば

「ユダヤ教の聖書 第二巻」

なんです。でも公式は認めてないみたいな。

二次創作に寛容じゃないタイプの公式なんです。

しかもここでとどまるところか、そのままイスラム教という二次創作の二次創作まで出てきちゃってます。

しかもイスラム教の「コーラン」はキリスト教が認めてないし、前述の通り「新約聖書」はユダヤ教が認めていないという結構地獄の状況。

厳しい公式しかいねぇ

こう見ていくと、人間は昔から壮大なストーリーに惹かれて、新たなストーリーをそこから生み出してきたんだなと思いますよね。

二次創作だからといって、なにか格下のものとかそういうことは全く無くて、それぞれ独立した文化に今ではなってるわけです。

コミックマーケットの規模が毎回大きくなっているように、日本の二次創作もどんどん文化として成熟しているわけですから、もっともっと二次創作の文化が世界に誇れる立派なものになっていくといいですよね。

ではまた。

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