マネジメントってなんだろう?
採用面接などで「マネジメントをやっていました」という人に会うことがあります。
その内容を聞いてみると、
・スケジュールを管理していました
・タスクを決めて、メンバーに割り振っていました
・上司に進捗を報告していました
という答えを聞くことが多いです。
こんなときは、このような質問を加えます。
「うまくいかないことがあったかと思いますが、どんなことがあって、どのように対応しましたか?」
そうすると「特に大きな問題は起きず、期限内に完了しました」という答えをいただくことがあります。
あるいは「多少のスケジュール遅延が発生したが、なんとか完了しました」などで、そのときの状況や、どんな対応をしたかまでは説明できないこともあります。
はたして、ここで言っているマネジメントとは、一体なんでしょうか?
最近、「図解 人材マネジメント入門」という本を読みました。
そのなかで、このようなことが書かれていました。
マネジメント(Management)とは一体なんでしょうか?
manage to doとは「なんとかして(どうにかして)〜する」。自分の手によって困難な状況をなんとかするもの、それがマネジメントの語源です。
マネジメントは日本語では「管理」と訳されることが多いのですが、管理とは「ある規準などから外れないよう全体を統制する」という「型にはめる」意味を持っており、ニュアンスが異なります。
冒頭のお話は、まさにこの「管理」だけを指していました。
スケジュールやタスクなどの「枠」をつくり、チームをその通りに実行させることだけをマネジメントだと思っていたのです。
枠に収まるように、進めていくことが大事なのは間違いありません。
ただ、そう簡単に物事が進むでしょうか?
ほぼ間違いなく、大なり小なりの問題が発生します。
この問題に直面したとき、どのように解決したか。
あるいは、問題が発生しそうだとわかったとき、どのようにして防いだか。
この行動がマネジメントなのです。
マネジメントという業務は、実は非常に難しい仕事です。
状況が千差万別で、明らかな正解がないからです。
マネジメントに必要なのは知識だけでなく、経験したことを抽象化し、似たようなケースに応用できる力も求められます。
そのため、問題に直面したの状況や、取った行動を説明できることで、初めて「マネジメントをやっていました」と言えるのではないでしょうか。
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