【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第62話〜三章前の事前情報〜
次章に進む前の、主に登場人物をメインにまとめています。これから登場する三嬪について大きなネタバレにならない程度に書いてあります。事前情報1も加筆していますので、よろしければそちらもご覧下さい。
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【四夫人】
皇帝の法律上の妻。皇貴妃(皇妃)の位が一番高く、他三貴妃は同列位。夫の姓である王を名乗る為、皇貴妃や貴妃、もしくは名前で呼ばれる。
【三嬪】
三人の側室という意味。生家の姓を名乗る。以前は四嬪だった。
■春花宮、夏花宮、秋花宮にそれぞれ居し、四夫人それぞれの象徴する季節の宮の近くに点在している。
※冬花宮は以前の性格の悪かったとされる水仙宮(北宮)の主の病没後、冬花宮の嬪が臣下に下賜され、以降、廃されている。
※各夫人と各嬪は縁故関係にある。
●南方●
◆玉翠皇貴妃(皇妃)
黒髪、翡翠色の瞳。林傑明司空の娘。一年以内に妊娠しなければ離縁を皇帝陛下に申し出ている。
父親によって隷属の誓約紋を刻まれたとする大雪との面識はない。
宮:牡丹宮(南宮)の主。
象徴:朱雀、夏、朱色
※欣杏鈴筆頭女官
玉翠が皇子妃だった頃より仕えている。茶髪、茶色の瞳。
◇呉静雲
茶髪に黒灰色の瞳。夏花宮の主。正式な場では薄朱色の衣を身につける。
玉翠皇貴妃とは姉妹のような関係。生家は古くからある家門で侯爵位を辞退し続ける名家と称される伯爵家。伯爵家の中でも別格。林家と縁戚関係。
●東方●
◆凜汐《リンシー》貴妃
黒髪、赤茶色の瞳。風晨光丞相の義妹にして風家の嫡女。癇癪持ち。間諜だった大雪との面識あり。
宮:梅花宮(東宮)の主。
象徴:龍(4本かぎ爪)、春、水色
◇梳巧玲
黒髪に黄色の瞳。春花宮の主。正式な場では薄水色の衣を身につける。生家は侯爵家。風家当主が父親と従兄弟の間柄。
※範女官(再度登場するかは不明)
破落戸から下女に昇格した春花宮の女官。共に来た女官より立場は下。
●西方●
◆青蝶
赤茶髪、青色の瞳。燕峰雲大尉の娘。
宮:蘭花宮(西宮)の主。
象徴:白虎、秋、白色
◇宇夜綾
灰色、青色の瞳。秋花宮の主。正式な場では白色の衣を身につける。生家は侯爵家。伯爵位から陞爵して十年程度と侯爵家の中では日が浅い部類になる。燕家とは縁戚関係。
●北方●
◆滴雫
銀髪に淡赤桃色の瞳。胡伯家の嫡女。主人公、十四才。
宮:水仙宮(北宮)の主。
象徴:玄武、冬、黒色
【滴雫の胥吏】
男は全員首に誓約紋を施されている。基本的には藍色の衣(麻生地)を主に纏い、他の官吏や女官達と見た目で区別できるように配慮されている。
○右鬼
双子の兄。濡烏色の髪に焦茶の瞳で背が高く、十年前と変わらない鍛えた体躯に顔も老けていない。前髪の分け目は右寄り。滴雫の護衛。
○左鬼《ズォグイ》
双子の弟。濡烏色の髪に焦茶の瞳で背が高く、十年前と変わらない鍛えた体躯に顔も老けていない。前髪の分け目は左寄り。滴雫の護衛。
○空爺
中肉中背で少しばかり背の丸くなった白髪で黒茶の瞳の老人。滴雫の宮の料理人。
○雛々
薄茶髪に茶色の瞳の雀斑少女。記憶力が良く、普段は落ち着きがないが滴雫が演じるよう頼めば落ち着きのある女官を演じる事はできる。滴雫の侍女。
○小雪
軽い日焼け程度の肌の色に薄茶髪、茶色の瞳。生き別れた兄を探していた。ジャンという一族の生き残りの一人。ジャンの言葉で渺々たる雪と呼ばれていた。大雪の妹。滴雫の侍女。
○大雪
体の右半分、右の首から頬にかけて火傷痕、左額から眉にかけて獣の爪で裂かれたような三本の爪痕がある。隷属の誓約を刻まれていたが、滴雫の計らいで皇帝によって解除された。風家と皇貴妃の父親である林傑明司空の二重諜報員で、誓約紋を刻んだのは林傑明司空。ジャンの言葉で咫尺たる雪と呼ばれていた。小雪の兄。滴雫の護衛として仮雇用中。
□子猫
人の言葉を理解し、邪悪な性格の何者かをザラザラの舌でザリュザリュ舐める。滴雫は元は象徴としての白虎が姿を持ち、他の3神獣と違い唯一の吉凶混合の相を持つ神獣であり、後宮が悪意と謀りの温床となった事に影響を受け、凶相が強くなった事によって窮奇に堕ちかけていると考えている。滴雫以外の妖が見える者の目には黒い靄として見える事が多い。
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