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23.LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界【デビッド・A・シンクレア】

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ライフスパン、老いなき世界 スタート

著者:デビッド・A・シンクレア

一言でいうと:老いを治す方法を知ることができる本

多くの人は「歳をとって老化して病気になることは仕方がない」と考えている

➡しかし老化は治療できる

この本を読めば年をとってもいつまでも若々しい見た目で人生の最後まで活発にやりたいことをすることができるようになるだろう

実際にこの本を書いたデビッドシンクレア先生氏は50歳にもかかわらずまるで30代のような見た目をしているし、ハーバード大学の医学大学院で所長を務めて今もバリバリ研究をしている

著者が老化を研究する理由

シンクレア氏にはとても元気なおばさんがいた

しかし80歳を超えたあたりから彼女は体が弱り病気になってまるで抜け殻のようになり、人生の最後の10年間は見るのも辛い状態になってしまった

いつからかほとんど動けなくなりしまいには話さなくなった

そして92歳で亡くなった

周りから見たら「長くよく生きた人生」に見えるかもしれないがシンクレア氏からすると、そもそも本当のおばさんはとっくの昔に死んでいたとしか思えなかった

その経験からシンクレア氏は「老化していくことを気にしなくて済む人生」を送るために老化について研究し始めた

そのためここで説明するのは単純に寿命を長くさせるということだけではなく「健康で元気でいられる期間を長くすること」を目指している


老けない方法(飢える、ストレス)

老けない方法1つ目:飢えろ

✅「サーチュイン遺伝子」を始動させるために飢えろ

サーチュイン遺伝子:長寿遺伝子と呼ばれているもの 遺伝子が働いていると私たちの寿命が延びて老化を遅らせることが できる

サーチュイン遺伝子を始動させるためには飢えないといけない

このサーチュイン遺伝子は「食べ物がずっと取れない時」や「厳しい冬」でも生命を維持し、病気や神体のダメージを防ぎ老化を遅らせるためのもの

つまり「体の省エネモード」と言ってもいい

そしてこのサーチュイン遺伝子を始動させるには、カロリー制限をして体をギリギリ植えた状態に保つ必要がある

➡健康でいられるギリギリの食事量を保つ必要がある

決してたくさん食べ過ぎてはいけない

そうすれば長寿になるサーチュイン遺伝子を働かせることができる

老いない方法2つ目:軽いストレスをかける

➡軽いストレスがかかるとサーチュイン遺伝子は指導する

もちろんストレスが大きすぎるとうつ病になったりするため本当に適度なストレスにする必要がある

例:運動・寒いいところで過ごしたりするなど

これぐらいの本当に軽いストレスが加わると長寿になりやすい

逆に家でボーッとノーストレスで生きていると老ける

ちょっとのストレスはむしろ体にいい

長寿になるためには、身体を飢えさせてサーチュイン遺伝子を始動させること

少食にせよ

✅間違いなく確実に老化を防ぐ方法は食べる量を減らすこと

➡つまり小食になること

これは古代ギリシャの医師がすでに発言していて、医師たちは食べる量を制限することがとても体にいいことに気づいていた

だからキリスト教の七つの大罪に「貪食」がある

➡「たくさん食べ過ぎることは罪ですよ」と言っている

15~16世紀「コルナロ」という貴族がいた

コルナロはお金持ちだったので毎晩のように大食いをして遊びまわっていた

しかしついに体調が悪くなり病気にかかり、死にかけるところところまでいってしまう

困ったコルナロが医師に相談すると、医師から食べる量を減らすようにアドバイスされた

死にかけていたコルナロは、医師の言われた通り1日に食べる量を減らすことにした

その食事はパン・卵の黄身・肉・スープのみで1日に約350gだけ

あと2杯のワインしか口にしなかった


その結果彼は102歳まで生きた

もちろん当時食べ物を控えれば健康につながるという科学的な根拠があったわけではなかった

➡今ではラットを使った多くの実験で、科学的に小食で長生きすることが証明されている

これもさきほどと同様に、食事量を減らすことで体を飢えさせてサーチュイン遺伝子を始動させているから

肉を食べるな・タバコを吸うな

何を食べた方がいいのか、何を食べてはいけないのかを説明

1:肉を食べるな

肉は貴重なたんぱく質であり、9つの必須アミノ酸がすべて含まれている素晴らしい食材

しかし肉などの動物性タンパク質を食べ過ぎると心血管疾患になりやすく、がんの発症率も高まることが数々の研究で報告されている


特に危険なのが加工した赤身肉

例:ホットドッグ・ソーセージ・ハム・ベーコン

➡こういった食べ物は恐ろしく発がん性が高い

✅肉・魚・卵・牛乳などの動物性タンパク質の代わりに、豆・豆腐・穀物・納豆・豆乳などの植物性タンパク質を食べたほうがいい

2:タバコを吸うな

✅喫煙は非常に有害な化学物質を毎日体に取り込む行為

➡もちろん健康に悪いし、老化のスピードも速くなる

受動喫煙をするのも危険なため、彼氏彼女を作るのであればタバコを吸っていない人を選んだ方がいい

✅紫外線もよくない

紫外線もタバコと同じようにDNAを破壊してしまう

肉ではなく野菜を食べて、タバコと紫外線を避けるといい

運動する人ほど長生きする

✅毎日最低30分のジョギングを行う人は、一日中座っている人よりも長生きすることが分かっている

➡運動も「軽いストレス」になるから

もちろん運動すれば血行が改善し筋肉もつく

しかし長寿になるために重要なのは、サーチュイン練習を始動させること

サーチュイン遺伝子を始動させるためには 少食だけではなく、運動によって体に適度なストレスを与えることがいい

最新の研究によると毎日15分足らずのランニングが最も効果的だと分かっている

1日に5~10分軽くランニングするだけでも、走る習慣がない人より数年も長く 生きることも分かっている

ちなみに一番良い運動は「HIT」といわれる強度インターバルトレーニング

➡4~5分の短い時間の中で「ランニング・休憩・腹筋・休憩・スクワット」という具合に連続していろんな運動を繰り返す運動のこと

長生きできるサプリメント

✅長生きするために今のところ有効だと思われているのは「NMN」というサプリメント

NMN:アボカドやブロッコリーキャベツなどに含まれている成分で人間にも存在している

このNMNを高齢のマウスに与えたところ、元気のなかった高齢 のマウスが若いマウスよりも活発になり3キロ近くも走り回るようになった

➡つまり老人がすごいマラソンランナーに変貌し長生きになった

しかしまだ科学的に人間に効果があるというデータは取れていない

➡このサプリメントを取れば 100%若返るとは言えない

さらにラットと同じ量を摂ろうとすると、大量のサプリメントを摂らなければならない

50年後平均寿命は120才になる

未来に私たちの寿命はどうなっているのか

✅著者によると「今後50年でいろんなテクノロジーが発達し、私たちの平均寿命は113歳になる」そう

もちろん元気に働ける年齢も上がってくるため、年金も90歳からになってるかもしれない

➡間違いなく働ける年齢も年金をもらえる年齢も上がるだろう

まとめ/ライフスパン、老いなき世界

この本の内容は腹八分目で、運動してタバコを吸わないなど普通のこと

研究データなどなくても昔から人は健康にいいことと悪いことがわかっていた

他の本でも健康に関しては小食に関する内容が多い


食事は人生の大きな楽しみのひとつ

それを制限するのは辛いかもしれないが、少食は何か大きなきっかけがないとすることはできないだろう

それは病気で死にかける経験や、大きな仕事をするための使命感

そういうものがなければ少食にすることはできないかもしれない


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