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おっ○いに手が伸びてきた話 

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 なんだか意味深なタイトルを付けてしまいました。
大真面目な話なのですが。

 私の体型は一言でいうと
「薄っぺらい」
です。
#いきなり何を言い出すかと思えば

 少年のようなうっすーい体つきで、これも若い時ならば多少の可愛らしさもありますが、ある程度年を重ねてくると貧相でしかなく、鶏ガラのような首筋に一喜一憂しております。

 そんな私の胸元にすーっと手が伸びてきた、という話。痴漢じゃないですよ、小4の女の子の手です。ただ、ハッとした顔ですぐに手を引っ込めたので、ほとんど無意識だったのでしょう。
 これは彼女にマッサージを行っていた時のことです。



 知り合いのビジョントレーナーさんが
「療育マッサージがものすごい効果がある!」
と教えてくださったのがきっかけです。
 彼女が習ってきたマッサージを教えてもらい、クライアントの女の子の足や手を擦ったり、背中のマッサージをしていました。後半、向き合って腕を手首から肩に向けて優しくなであげていた時のこと、その女の子の手がスーッと私の胸元に伸びてきたのです。

 療育マッサージは色々な目的があります。感覚の鈍麻なお子さんには体中に刺激を与えて、脳を活性化させる意味合いがあるし、感覚過敏なお子さんには少しずつ刺激に慣れてもらって過敏さを少なくしていくためだったりします。
 発達の妨げになることがある原始反射の抑制にはスキンシップが重要だというドクターがいますが、脳内のセロトニンといういわゆる「幸福ホルモン」は体毛が生えているところに触れることで分泌されるそうです。
#うぶ毛で良い

 小学4年生の女の子の手が無意識に大人の女性の胸元に伸びてきた理由。それは
「安心感」
だったのかなぁ、と推測します。
#だって、思わず触りたくなるお胸、では決して無いから

 マッサージ中、私は終始笑顔で穏やかに話しかけることに気をつけていました。決して強い力は使いません。優しく優しく撫でるように、です。
 多分彼女はふわーっと良い気持ちになったのだと思います。発達に凸凹がある彼女にスキンシップが足りてなかった、とは全く思いません。お母様のお人柄もよく知っていますが、とても愛情深い素敵なお母様です。
 ただ、彼女にとって肌と肌が触れ合うことが思っていた以上に心地よいものだったのでしょう。本来なら母親に向かうはずの行動が思いがけず出てしまったのかもしれないと思ったのです。
 それは大きな「安心感」を私に感じてくれたからなのかも。

 本来、感覚過敏や感覚鈍麻の軽減、原始反射抑制を目的とする療育マッサージ。この「安心感」も大きな効果の1つなのだと思いました。




 そしていま、もしも自分の子どもが被災地で不安な日々を過ごしているという方がいるなら、マッサージはどうだろう?と思います。
 多分大人たちは皆、沢山の優しい穏やかな言葉がけをしてあげていると思います。それでもそこはかとない不安を消すことは難しい。

 我が子の頭を撫でてあげるのでもいい、頬を優しくさすってあげてもいい、背中をさすってあげたり、腕や足を撫でてあげても。もちろんギュっと抱きしめてあげるのも。

「もう頭を撫でてもらうような年じゃない」
「赤ちゃんじゃあるまいし、ほっぺたを触るなんて」
そんなことを言われても、構わず優しく触れてあげて下さい。初めは照れて嫌がるかもしれないけれど、肌の触れ合いは思った以上に、触れている側も心地よいものです。
 少しでも「安心感」を少しでも感じられるのならば。

 今日から全国で共通テストが始まりました。あろうことか、この冬一番の寒波到来。関東でも雪がちらついています。震災にあった受験生には厳しすぎる寒さでしょう。身体は大きくとも、まだまだ気持ちは不安定なお年頃、
「よくやったね」
そう言って頭をなでてあげたい気持ちです。
#きっとからだは私より大きいだろうけど

 
 とは言え、うちの子は感覚過敏で触られるのを嫌がります、という方もいらっしゃるかもしれませんね。
その場合、お子さんから自分に触ってもらうのも一つです。
「肩たたきをお願い」
「背中をなでて」
なんてどうでしょう。
背中に指文字を書いて当てっこしたりも良いかもしれません。くすぐったがるかもしれませんが、これも慣れです。沢山やると過敏さは薄れてきます。

 祖母から教わった大好きな言葉。
「冬来たりなば春遠からじ」
みんなのところに早く春が来ますように。
 そんな話もまた今度。




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