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気づいてあげたい感覚過敏
感覚過敏って厄介だなぁと思います。
機械のブーンというモーター音にさえ激しく反応し、時にパニックを起こしてしまう子もいれば、皮膚感覚が非常に過敏で上履きさえ履けない子どもも多くいます。
以前、療育中に耳を塞いで急に泣き出した子がいました。何が原因だろうと必死で探していたらその子の席の近くにエアコンが設置されていて、その風の吹き出し音でパニックを起こしていたのでした。
音情報の取捨選択が脳の機能的にとても難しいからだそうですが、私達が普段気にもとめないような音が彼らにとって騒音になってしまうのはやっかい。なかなか気づいてあげられないこともあるから。
漫画家のニキ・リンコさんの著書にご自身の感覚過敏について書かれた箇所があります。彼女は雨が肌に触れるのも痛みを感じてしまう感覚の過敏さを持っています。でも子供時代は、自分だけがそう感じるとは思ってもいなかったので、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」という詞の「雨ニモマケズ、風ニモマケズ…」とは、みんな雨や風が肌に当たれば痛いけれど、それを我慢する、という意味の詞だと思っていたそうです。
雨粒でさえ痛い子どもがいることを、沢山の人に知ってもらいたいなぁと思います。冬に向かうのにいつまでも半袖しか着られないのは問題ですし、真夏に長袖は熱中症などを考えても好ましくありません。はじめ嫌がっても大抵のお子さんは回数を重ねると服の感覚に慣れ、スムーズに着替えられるようになります。それでも、布が肌に当たることがどれほど苦痛かを知っているだけで、着替えのときの声掛けが変ってきます。意識が変ってきます。気持ちに寄り添うことが出来ます。
気持ちに寄り添う、これって思っている以上に難しいのです。感覚過敏は皮膚感覚や聴覚だけに現れるものでもないから余計に。
そんな話もまた今度。
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