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《読書》『13歳からのアート思考』

おはようございます。
毎日編み物をしながら暮らしているアランアミです。

昨日はお出かけしたので編み物をしませんでした。

今日は先日読み終えた末永幸歩さんの『13歳からのアート思考』についてです。

『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』
末永 幸歩
2020,ダイヤモンド社

アーティストであり美術教諭の著者が実際に中学校で展開してきたユニークな授業をまとめた1冊です。

私も中学生の時にこんな授業を受けたかったなぁと思いながら読み進めました。
でも大学のゼミの時間に途中までは学んでいたのでは…と気がついてしまいました。

マティス、ピカソ、カンディンスキーを飛ばしてデュシャンという西洋美術の流れはこの本で語られている内容とほぼ同じものを教授されていたのです。
私の大学での専攻はフランス文化でした。

「アート」じゃなくて「アート思考」の本

こうやってみるとアートは面白いよ!というだけではなく、アーティストってどんな人?ということを深掘りしていく本です。

「アートという植物」や「アーティストと花職人の違い」という概念はとても面白く、この本の柱なのかなと思いました。

自分の思考や生活パターンが「花職人」のものになっていないか気をつけて過ごしていきたいものです。
子どもたちを観察するときも結果や成果物だけでなく「なんでそれをしたのかな」「今、何に関心が向いているのかな」ということを意識していきたい。

「理解できない」と思うとすぐに心のシャッターを降ろしてしまう人へ

「美術館に行くのが好き」と話すと「写実的な絵は見て楽しめるけど、抽象画や現代アートはよくわからないからとっつきにくい」という反応を示す人が一定数いるように思います。

でもよく分からないものに出会って「これはなんだろう」「なんでこれを作ったんだろう」と考える時間が楽しいのにな、と私は思うのです。
「アートという植物」でいう根っこの部分を眺めるのが面白い。でも根っこは土の中にあるからものすごーく意識しないと視界には入ってこない。

今は効率的でわかりやすいものが歓迎される世の中だよなぁと思うのだけれど、それってどんどん提供される情報を鵜呑みにするだけで「いつでも洗脳していいいよ」みたいな状態になっているんじゃないかと思う。

理解できる分かりやすいものだけ受け入れることが習慣になっていくと不健康な気がする。

考えたからといって明確な答えが得られるわけではないけれど、「自分の理解できないものがそこにはある」という事実を認識していくことが大切なんじゃないかなと思います。考えることで「思考の根」は広がっていくし、それが著者の言う「アート思考」なのかなぁ。

ではでは、良い1日を〜

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