負の感情にフタをし続けた結果、心が腐ってしまった話。

同僚の言葉にイライラする。
家族の行動にモヤモヤする。
通りすがりのあの人が気に食わない。

人との関係を拒み続けてきた私は、一人ぼっちになった。

私はどうしてこんなに毎日不機嫌なんだろう。
私はどうしてこんなに毎日不安なんだろう。
私はどうしてこんなに毎日疲れてしまうんだろう。

30年生きてきて、ようやくわかったことがある。

自分の不機嫌さは、誰のせいでもなく
私の心のせいだということ。
私自身が今まで処理してこなかった負の感情にあるということ、である。

幼少期から、我慢が多かった私。
ー頑張らなくてはいけない
ー弱音を吐いてはいけない
ー誰かに頼ってはいけない

「本当の気持ち」を、無意識に抑圧してきた人生だった。

たった一週間でも掃除しないと、家が埃だらけになるように
何年も負の感情を吐き切らないでいると、心がそれに汚染されていく。

私の母親は、私が弱音を吐くと怒り、機嫌を損ね、私を批判した。

小学生の時に「あの子が私を叩いて困っている」と相談したことがある。
「痛かったね」
ただその一言があればよかったのに、当時の母は驚くべき助言をした。
「ありがとう、って言いなさい。そうすると、怖がって逃げていくわ。」

そして私は、それを聞き入れた。
実現するかどうかを選んだのは私だ。
それをオカシイと気づけなかったのも私だ。
しかし、唯一頼れる人の言うことを無視してまで、叩かれ続けるのは嫌だった。

なにか状況が好転すること、ただそれだけを祈って、私は真顔でありがとうと言った。
その子は、私を叩かなくなったが、「キモ…」と言った。

私の心は、この頃からマヒするようになっていく。

母なりにかわいい娘のためにアドバイスをしようと頑張ってくれたのかもしれない。
その気持ちは事実だが、私の心が腐っていったこともまた事実だった。

いつしか私は、負の感情を感じても無視するようになっていった。
無視した負の感情は、心のフィルターに溜まっていき
なにをしてもプラスの感情が働かなくなった。

つまりうつ状態に陥った。

完全なる自爆だった。
私は、自分の負の感情を処理しきれなくなって、腐っていった。


負の感情と向き合うことは、
生きるためには必要なことなんだと思う。

向き合うというか
最低限、認識するべきだ。

あえて強い表現を選んだけど、それでもやっぱり「すべき」と思う。
「やだ」を積極的に感じていこう。

自分はいったい、
何が嫌いで、
どんなことにいら立ち、
何が起こると気持ちが荒ぶのか…

自分が何を嫌がるかを知っておく。

自分の幸せのために、必要なことだ。



嫌いなことを上手にかわし
苛立つことへの対処法を知り
気持ちが荒んだ時のやり過ごし方を考えることが出来る。


しかし、私は、不快な感情なんてない、という大嘘を自分につき続けていた。

私はどんなことがあっても、
誰がどんな風に言おうと、
いつでもニコニコしているの。


そんなわけないだろ。

でも、私は未だに知らない。

いったい自分が
どんなことでイライラし
どんなことで悲しみ
どんなことに不安を感じるのか。

そこからスタートする必要がある。

蓋をしてきたものを
順番に取り出して
名前をつけて
供養していきたい。

年末、多少時間があるので、少しずつやってみようと思う。
きっと私のこれからの生き方が好転することを祈って。

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