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人生決めるのに宝くじ任せ?

 若者が一発逆転狙うのに運任せ。それでいいんでしょうか。
 いや、もう「そうするしかない」くらいの気持ちなんでしょう、多分。

 この「お先真っ暗」感。思い返せば自分もそんな状況がありました。
 大学中退後にプー太郎と化し、やむなくバイトを始めたのですが、父親のツテで入った店がろくなトコではなかったんですね。給与支給日がまちまちで「欲しい日にくれてやる」という雑さ加減。いや、給料って決めた日に払うものでしょ? と言い返すことも出来ず、本当に気まぐれで支払われる始末。なんだココは、と。ウチの親父はこんな人間と仲良くしてるだなんて、と人生嘆きモードに入ってましたね、完全に。
 半年後、フト街角で見かけた「バイト募集」の広告を見て、とあるPCショップへ転職。時給はこちらの方がちょっと安かったものの、給料が決まった日にきちんと支払ってくれる。これが当然なんですけど、何であんな放漫な経営者がまかり通ってたんでしょうねぇ。ちなみに現在はそのバイト先もPCショップも、とっくに閉店。せめて後者は残ってほしかったんですが。その跡地前を通り過ぎるたび、苦い思い出と救われた経験がホワッと湧いてきて、感情の処理に困ります。

 それはともかく中国の若者です。あちらだと、日本で言うところのセンター試験「高考(ガオカオ)」が熾烈なことになってて、もう「お受験」てのが可愛く見えるレベルなんだとか。

 それでも中国は教育改革を進めてて、一時期よりは壮絶でなくなったと言われるものの、一方で先の報道にあるように若者の失業者率が高い。つまり大学に入ったところで時間稼ぎにしかなってないのだ、と。
 そういえば、ちょいと噂で聴いたのですが、この「高考」に挑むくらいなら、日本語を勉強して日本へ留学した方がずっと楽だ、と考える人達も結構多いのだとか。よく日本の高校や学習塾だと、当校はいかに教育実績があるかを示さんばかりに
「◯◯(有名国立・私立)大学 ◯名合格!」
てな看板や垂れ幕を出したりしますが、中国だとそこに日本の大学名も書いてあるそうです。こっちに来た方が楽、ってどういう空気なんだ。

 しかしそうまでして大学に入ったところで、ニュースの締めにあるように「(次は)熾烈な就職活動が待ち受けている」。そこで挫折して、今まで何のためにやって来たんだ? と考え始める若者が増えてるわけですな。

 確かに人生で「運」は重要ですよ、ええ。ほんの偶然が重なって何かしらご縁が出来ました、てのは凄くある。ちょっとした巡り合わせのおかげで損したり得したり。しょっちゅうあります。
 でもこれじゃ「つまりカネがあればいいんだ、カネが!!」てな話になっちまうんですよね。そりゃカネがあるに越したことはないけど、そこ(宝くじ)に注力するの? てな気分です。とはいえこのガムシャラ度合いが中国らしいといえばらしい。今までの経済成長ぶりを見てると、なりふり構わないからこそ出来た感がありますから。

 ただやっぱり、宝くじはちょっと違うよなぁ。あちらにも
『その日から読む本』(宝くじ1000万円以上当選者にのみ渡される本)
みたいなテキストは配布されるんでしょうか? 
 そもそもこの本は、一夜で大金を手にしたがゆえに巻き起こる金銭トラブルは後を絶たない、だからこそ気を付けるべき点と心構え、ハウツー等々を、宝くじの販売元が配布してるのです。この意味を考えないと。

 ああもガムシャラだと当選した後が怖いな。

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