見出し画像

インボイス制度反対の狂想曲。

 どうもここ数日はXの荒れようがヒドくてなぁ。嘆き節しか出ない。理由は題名の通り。

 自分とてこの制度をきちんと理解しているわけではない。しかし問題点があるならそこは修正し、消費税徴収の制度としてマトモなものにしていく方が良い、てのは素人でも分かる。そういう方向へ持っていった方が棘も立たなくて済むのに、なぜああも今になって騒ぎ出すのか。そこが分からない。

 何せ導入が決まったのはもう7年前の話で、どうやっても導入に関しては動かしようがない。であれば、懸念事項が分かっているのなら、
「問題点を指摘し、そこを修正させるか補うような制度を設けさせて、少しでもダメージを軽減する」
のが一番現実的だと思えてならない。

 にも関わらず、反対の声を聞いてると、もう声のデカい人達の意見ばかり目立ちすぎて、こりゃアカンとしか。やり方が全然違うだろうとしか。署名を集めるまでは理解できたが、国会前に集まってデモ活動とか、そうじゃないだろうとしか。挙句の果てにはこれですからね。野党であるはずの国民民主党に対して「帰れコール」とは。
 当初から、反対派の醸し出す雰囲気が秘密保護法や安保法改正時と同じのものを感じて「この空気はアカンぞ……」てな印象を受けたが、とうとう同じになってしまった。なおさら「アカン……」である。

 自分が推してる山田太郎議員や赤松健議員も「『このままでの』インボイス導入は反対」という考えで、とりわけ山田議員は幾度となくレクや委員会の席で訴え、粘り続けて昨年9月にはこの段階まで取り付けていた。

 だいたい1:10:00くらいのところから観てほしいですが、制度の不備を訴え続け、見直しの声を多数派に出来たと思いきや、翌週に行われた税務調査会の席でその状況をいきなりひっくり返されたのだ。裏で(財務省による)相当な根回しがあったのは容易に想像できる。眼前で掌返しされた山田議員の心中たるや。普段の配信で淡々と語っている山田議員がこれだけ声を荒げるのも珍しいし、政策秘書の方が「帰ってきた時にあそこまで憔悴しきった山田さんは見たことがない」というほどなのだから。
「緩和措置こそ獲れたが、この件で期待していた方には本当に申し訳ない」と語っていたものの、恐るべし財務省、である。

 だからこそ、もうその時点でインボイス制度反対に関しては
「相手の勢いに乗じて、自分らの意見をどれだけ差し込めるか」
のフェーズに入ってたのですよね。赤松議員もそれを知っていたわけで、実行するためには一人でも多く味方がいた方がいい。ただ「反対!反対!」と叫ぶだけでは何も変わらないのだから。

 これを「撤退戦」だとか「嘘つき」などと批判する人も大勢いたが、全然違うだろう、と。戦ってないのでなしに、やたらと反対の声だけ大きい貴方達が戦い方を変えるべきだったんですよ。

 なので、自分としては来月……というか来年の今頃どうなってるかが気になります。「インボイス導入で廃業に追い込まれる!」と叫んでた側が、導入後も普通に仕事してたらそっちの方が嘘つきですよね。でもおそらく、山田議員や赤松議員を「嘘つき」呼ばわりしてた人達は、絶対にそっち側を批判なんかしないでしょう。

 だって自分達が嘘付きだなんて認めたくないでしょうから。いつか必ず影響が出る! ってそれ秘密保護法とか安保法改正の時と同じ理屈ですので。


 廃業云々とヒステリックに叫ぶ方より、こういう方のほうが業界に長くいられるのだろうな。御年73歳。ぜひその『こんにちはインボイス』を描いていただきたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?