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「クリスマスマーケット」を知らなかった僕が、熊本で70万人以上が訪れるクリスマスマーケットを作った話。その2(序章)



仕掛け人の仲間集め。100万円の出資金で気持ちもコミット

最初に「クリスマスマーケット熊本」を企画した時点では、僕とチカオの2人でしたが、新たに4人の心強いメンバーが加わり、現在もこの6人を中心に活動しています。

福岡のクリスマスマーケットを視察した際、これを熊本で実現させるには、相当の人員や予算が必要なこと。また、多岐にわたる分野でプロフェッショナルの力の必要性を感じました。

とはいえ、みんなの手でつくり上げていくことに意味があると思っていたので、ビジネスライクな関係ではなく、言いたいことを言い合える関係性も大事です。そうした趣旨を理解したうえで、仲間になってくれる人物を探そう。

まず、声を掛けたのが、ユウサク(鍛島勇作)でした。彼は世界各国を巡ったのちに飲食店をスタートさせ、熊本産オリジナルクラフトビールの開発・製造にも着手している。クリスマスマーケットの重要なファクターである飲食分野には欠かせない存在でした。

ユウサクがジョイントした日(2018年2月8日)

そして、同じく外せないのが、資金集めです。予算調整や広告といった分野のプロとして、広告代理店を経営するメグ(原田恵)に声を掛けました。彼女とは以前から飲み友だちだし、「女性の視点」としても大きな力になってくれると感じていました。いずれも「一緒にやろう!」と二つ返事で快諾してくれて、よしっ!

メグがジョイントした日(2018年3月18日)

ここに5人目の主要メンバーとしてジョイントしてくれたのが、ミシロくん(三城賢士)です。彼は、竹あかり演出ユニット「CHIKAKEN」として“CHIKA”ことチカオと一緒にタッグを組む“KEN”のほう。もちろん彼も、なくてはならない存在です。

ちかけんの三城くん

こうして映画『アルマゲドン』のように同じ志をもつ仲間が揃い、12月の開催に向けて動き出したわけですが…。最後にもう一人、加わったメンバーがいます。

それは、Dr.シマヅさん(島津智之)。小児科医として重度疾患を抱える子どもたちを診療する一方、認定NPO法人「NEXTEP」の理事長として障がい児や不登校児支援を行う、熱意あるスーパードクターです。

Dr.シマヅさん

そんな彼が就労支援としてチョコレート店を経営していることもあり、クリスマスマーケットでホットチョコレートを販売してもらえないかと出店の相談をした翌日。こんな電話が掛かってきました。

出店するのはいいけど、自分も主催者としてやりたいんだ。仲間に入れてもらえないかな?

ケアしている病気の子供たちに夢や希望を与えられるイベントが、熊本には必要だと思う。だから自分もクリスマスマーケットを一緒に作る側のメンバーとして、ぜひ参加させてほしい。

思いがけない申し出に驚いたのと同時に、「それならば」と、僕はある“告白”をしました。それは、役員メンバーになるためには「100万円ずつ出資する」という条件があることです。

初めてのイベントで資金がない。しかも、僕たちが目指すクオリティーを実現するには、相当なお金が掛かる。100万円という大金をそれぞれ出資することで、気持ちもコミットしようという決意です。

「役員メンバーには、そういうルールがあるんですが」と率直に伝えたところ、「もちろん出すよ。それを踏まえた上で、一緒にやりたいんだ」と即答でした。

20年以上前からお付き合いのあるシマヅさんからそう言ってもらえて、僕はもう嬉しくてたまりませんでした。仲間が必要なことは確かだし、何よりドクターという社会的信頼の高い仕事をされている立場も含めて、僕らにとっては大きな味方となります。

しかも、障がいを抱えるお子さんたちをサポートされているシマヅさんの視点は、誰もが楽しめる空間づくりにおいて、とっても大事。

これまで4回の「クリスマスマーケット熊本」を開催してきた中で、シマヅさんがいたことで実現した“誰にでも優しい”空間づくり、そして乗り越えられたことがあります。僕やシマヅさん以外の4名のメンバーも様々な分野で力を発揮してくれます。そのあたりの話は、今後のnoteで書いていく「本番編」で触れたいと思います。

6年前の4月に発生した熊本地震からの復興を経て
熊本は大きく変わりつつあります。

次世代を担う子どもたちに、この街で暮らす喜び、夢や希望を感じてもらいたい。
だから僕たちは、僕らにしかできない、新しい冬の風物詩をつくることにしました。

自分たちの手で、「クリスマスマーケット熊本」をつくる。
自分たちの手で、熊本の未来をつくっていく。

主要メンバー6人(出資金600万円)が揃い、いよいよ2018年春から
「クリスマスマーケット熊本」の準備が本格始動しました。

主催役員6人メンバー

さぁ、これをどうやって具現化するか?

オトナたちが七転八倒しながらつくり上げた、
壮大な冬の祭りの舞台裏を、これからご紹介していきます。

そこには、思い掛けない出来事が次々と巻き起こるのですが……!?

次回は、いよいよ準備編です!
準備編はこちらです!


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