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公園づくり&本づくり 〈事例視察と編集会議〉 -荒川区景観まちづくり塾(2023 #3)-

このnoteでは、あらまち(荒川区の景観まちづくり活動)について記しています。
今回は、2023年9月9日に開催された荒川区景観まちづくり塾2023〈第3回講座〉について。

今回も隅田川、暗渠の2つのグループに分かれて活動していきます。


<隅田川グループ>
隅田川沿いにあって、拡張予定のある天王公園を題材に、未来の風景を提案しよう

<暗渠グループ>
藍染川・江川堀を題材に、水辺の記憶をリサーチしながら、本(ブックレット)をつくろう




① 隅田川グループ(公園をつくろう)

宮前公園について学ぶ!

今回の隅田川グループは、参考事例として、宮前公園(荒川区東尾久)について学びます。

区公園の整備担当者(荒川区防災都市づくり部土木監理課)と、宮前公園管理担当者の小熊崇氏(荒川区宮前公園管理事務所)をお招きし、宮前公園の整備概要や管理状況についてご講義いただきました。

区公園の整備担当者(荒川区防災都市づくり部土木監理課)
宮前公園管理担当者の小熊崇氏(荒川区宮前公園管理事務所)

宮前公園は、2021年に開園した比較的新しい荒川区の公園。
面積は現在2.5haと、区内では大きな規模のものです。
天王公園の拡張整備後面積は2.8haとなり、同じ隅田川沿いにある同規模の公園ということで、参考事例としては打って付けでですね。

(出典:Google Earth)

広々とした空と、美しい花々が広がるイングリッシュガーデン、中央に立ち並ぶ鉄塔が目印の大きな公園です。

宮前公園は、以下4つのコンセプトを掲げて整備されました。

1. 文化創造
2. 子育て支援
3. 生涯健康
4. 安全安心

それぞれに対応するように、公園内には図書館や保育園、テニスコート、防災設備などが設置されています。

尾久図書館
防災井戸

また、公園の維持、管理、運営業務における基本方針は以下の通り。
・サードプレイスとして愛される公園
・QOLの向上に貢献する公園
・地域コミュニティの核となる公園
・シビックプライド醸成に貢献する公園

こういった観点から改めて現地の様子を見てみると、運営側の想いと、そこに過ごす人々の風景がうまく重なり合っていることがよくわかります。


現地視察

子供達に人気のローラーすべり台。
スーパー堤防設置に伴ってできた高低差を利用した遊具です。

イングリッシュガーデン

イングリッシュガーデン。
ガーデナーも常駐する徹底ぶりで、この公園の大きな魅力の一つ。
公園内にはテーブルやベンチもあり、この景色を眺めながら働くノマドワーカーの姿もちらほら。
サードプレイスとしての公園の姿がそこにありました。

モルック体験

この日はモルック体験が行われていました。
その他にも、コンサートやヨガ教室など芝生広場を活かしたものや、防災体験、星座観察会、マルシェなど様々なイベントが開催されてきました。
図書館などの施設も含め、地域コミュニティを支える素敵な空間が出来つつあります。

宮前公園が掲げる「目指せ、日本一の芝生」。
というのも、宮前公園の芝生施工を手がけたのはJリーグのスタジアムや国立競技場などを担当した芝生のプロ。
そのため、宮前公園にも様々なノウハウが生かされています。
小さな子供が安心してハイハイできるような良い状態の芝生にしたい。
そんな想いで日々管理されています。


公園づくりの難しさ

ボール遊びにより禿げてしまった芝生

一方で、維持管理に課題は付きもの。

例えば、ボール遊びに耐えられず、禿げてしまった芝生…
広々としたところでボール遊ぶができる気持ちよさは失いたくないけれど…
安全性の観点からも、ボール遊びができるスペースは別に設置するべきなのか…

できたばかりの公園では、樹木が育つまでの間、なかなか日陰ができません。
夏場の暑さをしのぐ場所をどう確保するかも重要な問題です。

公園内に散乱する自転車をどう管理するか…
これはどの公園も共通の悩みかもしれませんね。

また、宮前公園は365日、24時間開放している公園です。
夜間に人が集まって騒ぐことで、近隣住民に迷惑がかかるという事例も。
そして、川沿いの公園ということで、特に冬場の強い北風対策も必要になります。

ただ楽しいことを詰め合わせるだけでなく、このような難しさも考慮しての公園づくり。ひとつひとつの課題と向き合っていきます。


特に公園管理担当者の小熊さんには熱心にご案内いただき、整備内容だけでなく、公園運営への熱意にも大変刺激を受けました!
ここで学んだことを活かして、天皇公園の整備提案に役立てていきます。




② 暗渠グループ(本をつくろう)

編集会議!

さて、暗渠グループは編集会議。

暗渠と言っても、切り口は様々。
それぞれの興味関心に寄り添った形でブックレットをつくりたい。
ということで、1人ずつ自身の興味関心にあわせて、どんなページが欲しいか意見交換。

「荒川区の暗渠全体がわかるマップが欲しい」
「暗渠サインを集めたマップが欲しい」
「各暗渠の歴史をまとめたい」
「地名と暗渠の関係を表現できないかな?」
「開渠時期と暗渠時期を比較するような写真を並べたい」
「このブックレットを持って、実際に暗渠を歩いて欲しい」

それぞれの視点から、暗渠を楽しむ方法がたくさん挙げられていきます。

すでに区のデータベースから様々な情報をリサーチしている方も。

ボードに貼られたたくさんの付箋。
これらの意見をまとめるようにして、ブックレットの構成を検討していきます。

編集会議、まだまだ続きます。


次回もそれぞれにグループワークや関係者へのインタビューを予定。
公園づくり&本づくりに向けてまた一歩進んでいきます。


荒川区景観まちづくり推進委員 委員長 山本展久




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