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結局のところ、データアナリストとは何なのか

どうもお久しぶりです、です。色々書こうと思っていたネタはあるんですが、なかなかこういうタイミングでも無いと時間が取れず温めに温めております。

あくまで今日のこの記事は、「世の中一般的にこうだ」っていうつもりはなくて、あくまで私見の塊であることをご承知おきくださいませ。

なぜ「データ」アナリストなのか

「アナリスト」って言葉は当然「分析する人」という意味なわけだが、なぜここにわざわざ「データ」という言葉をつけているのか。って考えたことあります?

私は「アナリスト」と「データアナリスト」を明確に区別しているんですけど、結構伝わりにくいポイントだよなあと思います。

歴史的には、多分おそらくきっと推測なんですが、「データアナリスト」という職種がある程度謳われるようになったのは「データサイエンティスト」より後だと思うんですよね。つまり、「データアナリスト」は「データサイエンティスト」の派生系、もしくは亜種、一部、みたいなものなのだと思います。

データサイエンティストが話題になったのは2012年のアレからですが、「データアナリスト」はそれ以前にあった「アナリスト」の延長で考えたらあかんやろ、という話だと思ってます。

旧来のアナリストといえば、例えば証券アナリストとか株式アナリストみたいな金融系の業種の方が一般的だったんじゃないかなーと思いますがその時代に私はモラトリアムを満喫していたので細かいことは知りません。適当なことを言ってたら教えてほしい。

証券アナリストって、1963年から国際認定資格があるらしいよ。(wikipedia調べ)それにくらべたらデータアナリストの歴史なんてたかが知れているんじゃないかと。

で、元の話に戻ると「データ」アナリストっていうのは「データサイエンティスト」の派生型だと捉えると、「データサイエンティスト」っていうほど機械学習とか最新の技術使ってないけど良い名乗り方は無いものか・・・そや、「データアナリスト」にしよ!くらいで名乗るようになったと考えるのが自然かなーと。

データアナリストとは何をする人なのか

以上の背景から考えると、データアナリストはたしかにアナリストであり「分析」もするんだけどもっと幅広い仕事をするべき人なんじゃないかなーと思ってます。ある意味では、「データサイエンティスト」を補完する存在なので。

分析とはなにかって話をし始めると長くなるので省きますけど、結論としては「データ系ゼネラリスト」くらいのイメージで捉えるのが一番収まりが良いんじゃないかなあと思っています。"アナリスト"よりは"データ"に比重が置かれるイメージですね。

細かい話をすると、「データサイエンティスト」「データマネジメント」「データアーキテクト」「データエンジニア」「アナリシスエンジニア」「BIエンジニア」とか色んな役職が出てくるけど、結局やってる仕事は中にいる人しかわからんし、微妙なニュアンスの違いでそれぞれのポジショントークがあって、わざわざ肩書を作る目的も様々なのでそもそも画一的な答えが出るものでも無いんですよね。

大半は、「どう名乗ったら社外にいい感じにアピールできるか」という視点で名乗っているだけで、採用/就職的な意味合いか営業的な意味合いかのどっちかでいい感じの名前を選択しているだけでしょう。すべての肩書トークはポジショントークです。

ポジショントークなのでポジショントークを書くのですが、我々はデータアナリストを募集しています。今は新卒だけしか枠が空いてないけど。あと"分析"で儲けてる会社でもあるのでなんかそういうところに貢献できると良いなっていう気持ちもあります。ポジショントーク&下心。

で、私のところのデータアナリストが何をしているかっていうと、めちゃくちゃ領域は広くて、分析もするけどそのためのデータ基盤づくりから非分析官のための集計ツールやらBIづくりまで幅広くやっております。基本は「分析」というものをある程度肌身で理解していることは前提で、その周辺を幅広くお仕事してる感じですね。

データアナリストに求められる能力とは

じゃあ、「データアナリストになるには」「データアナリストとして活躍するには」どうしたらいいのか。

これはもう、正直やることが多すぎてなんとも言えないのだけれど。おそらく、ミニマム必要なのはPython等でデータハンドリングをするスキル、もしくはSQLでDB操作するスキルでしょう。

いわゆる「集計」だけをする人のことをデータアナリストと呼ぶかどうかは人によって解釈が分かれるところですが(うちでは呼ばないようにしている)最低限どんな「アナリスト」的な人でも、SQL or Pythonは必須スキルと言ってよいでしょう。役割によってどっちをよく使うかは異なると思う。加えてExcelで可視化するスキル、くらいがミニマムですかね。

そこから一段仕事を広げると、尤もらしい分析をするための分析設計能力、課題設定能力、全体のプロセスを設計するプロジェクトマネジメントスキル、可視化とコミュニケーションのスキル、などが一般的に求められるところでしょうか。

統計学、機械学習みたいなものを正しく理解できると、分析設計能力がどんどん上がっていくようなイメージです。引き出しの数は重要。

一方で当然ですが、手法をいくら知っていても課題設定能力がなければ意味がないし、どれだけデータハンドリングがうまくできてもスケジュールに間に合わなければ信用は落ちるものなので。組織の中で働く人間が一般的に求められるスキル、というのは、専門性の高さとは別にして、それはそれで身につけておくことが重要でしょう。

むしろ、こういう一般的な「ビジネスパーソンとしての」スキルがデータサイエンティスト以上に求められるのが、データアナリストってことじゃないかなーと思います。「データ系ゼネラリスト」だからね。

この辺のスキルセットについては別の記事でも書こうかなあ。

これからのデータアナリストに求められること

で、ここから先の話は詳細は別の記事でも書こうと思うんだけど、いわゆるAI的な世界においては、データの集計や解釈、みたいな部分は結構自動化出来ていくだろうと思うので、この辺のスキルは相対的に価値が下がっていくと思われます。

ということで、当然課題設定みたいなところの価値は相対的に重要になることはまあ間違いないでしょう。加えて、もう一つ、単純に分析をすることではなく、「組織が分析し続ける」環境を作ることがデータアナリストの重要な仕事になるだろうなあと思ってたりします。

分析し続ける、というのは、ただ課題を設定するだけではなくて、KPIを設計してダッシュボードを作り、データマートを整備して組織にデータの価値を浸透させていく、というようなイメージですね。

ここまで来ると、データアナリストっていうよりもアナリティクスプロデューサーとかって名前にした方がしっくり来るかもしれない。けどまあ、名前はどうでもいいです。

こういう、データを整形したり、ダッシュボードを作ったりするための技術って結構進歩していて、どんどん楽になってるんですよね。楽になっているっていうのは、そういうのは出来て当然のスキルになっていく、ということでもある。出来て当然のことを出来ない人は、当然価値が下がっていきますね。

そういうことはできるのは当然、という前提で、全体をトータルプロデュースしていくことこそ、データサイエンティストではなくデータアナリストがやるべき価値なんじゃないかなーと思う次第であります。

まあ正直、1年半前にChatGPT的な世界を想像してる人ってほとんどいなかったんですよね。それがここ1年でがらっと環境が変わっちゃったので、そういう劇的な変化が今後も起こる可能性はあると思うと、ここに書いたことがどうなるかなんてわからんけどね。

まとめ

  • データアナリスト=データ系ゼネラリスト、と捉えるとしっくり来る気がするよ

  • 統計とか機械学習とかの専門性に加えて、一般的なビジネスパーソンとしてのスキルが重要だよ

  • 技術がどんどん進歩してるので、個々のスキルというよりは全体をプロデュースするスキルが大事になっていくと思うよ

ということで色々考えていたことでした。



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