新築住宅の営業をしていて感じた疑問
登校中の小学生の男子二人に、ランドセルを背負っていないという理由で、空想上の銃でハチの巣にされた、そんな今日は。
前職で新築住宅の営業をしていて抱いた疑問について、正直に書きます。
新築住宅のご購入をお考え中の方には、購入前に是非読んで頂ければと思います。
【住宅ローンが借りれるか借りれないかじゃない】
まず初めにお伝えしたいのは、ぼく自身、住宅の購入や所有を否定しているわけではありません。
住宅を購入できる人は購入をすればいいし、無理して購入するぐらいなら購入しなくてもいいんじゃないかと思っています。
しかし、沢山のお客様とお話をさせて頂いている中で感じたのは、ほとんどの方が住宅ローンを借りれるか、借りれないかだけにフォーカスしすぎているということです。
『住宅ローンを借りれる!よし家を買おう!』
ではなく、もう少し購入後の生活を想像された方がいいかなと思った事があります。
なぜなら、ざっくり言うと、住宅ローンを扱う銀行(審査会社)は、今(家を購入する時点)の収入に対して、住宅ローンの返済額がどのぐらいの割合を占めるかどうかという数字しか見ていません。
#あたりまえですが
ただ、購入後にお子様が進学すればお金もかかるし、家の修繕費用も貯めておかないといけない、車のローンがなくても『3~4年後には家族全員が乗れる車に乗り換えよう!』と考えている場合は車のローンの返済も出てきます。
収入の変動はそこまでないと予想されているご家庭でも、ライフステージやライフスタイル、家族構成の変化で支出は増えたり減ったりします。
【そんな方々に家を売ってもいいのか】
先にも述べたように、もちろん銀行(審査会社)さんはそこまで考えてローンの合否を判定しているわけではありません。
それなのに、色々な銀行を回って、無理なローンを計画してまで住宅を購入されようとする方がとても多かったように思います。
購入後の生活水準が下がるのが分かっているのに、中には所有する車を売ってまで住宅を所有したいと考えられている方もいらっしゃいました。
そこまでしても、住宅が欲しくて欲しくてたまらいという気持ちもわかりますが、本当に全ての方が同じように住宅を所有する必要があるのか、こういった方々に住宅をご提供させて頂いてもいいものかという思いがずっと頭の片隅にありました。
【住宅は資産ではない】
そんな方々が良く口にするのは
『家は資産だから』
でも、家を購入すれば、ローンの支払いはもちろん、税金・保険・維持修繕費などなど沢山のお金が掛かります。
マイナスのキャッシュフローを生み出している時点でそれは間違いなく資産ではなく負債です。
しかも、資産(資金)以上のローンを組むわけですから、会社でゆうところの債務超過の状態に陥るわけです。
『家は資産』
個人的には、住宅メーカーが家を売るために生み出した営業トークの一つだと思っています。
【豊かな暮らしとは】
リフォームや新築住宅を販売していくなかで
沢山のご家族の、様々な暮らしを見てきました。
そこで感じたのは、家を所有する、おしゃれでかっこいいお家で過ごす、高級なマンションに住むということが、家族の幸せや、日々の生活の満足度に必ずしも繋がっているわけではないなという事です。
本当の幸せや、豊かなな暮らしとは
・家族や友達との心の繋がり
・家族と過ごす日々日常
・暮らしの中での経験や思い出
そんな事を感じながら、お互いを思いやりながら暮らす事だと思います。
つまり、ぼくが提供してきたリフォームや住宅は、その背景に過ぎないということです。
物を所有する物質的な豊かさだけに囚われず、日々の暮らしの中に幸せを見出せる感性を磨き、そういったことを含めてご提案・創造していきたいと思います。
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