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またしてもフラグを回収したようだ

深夜2時半。時刻は丑三つ時。

トイレの照明眩しすぎんねん…と半分キレつつも半分寝ながらトイレに座っていたワタシの背後から突如

ぴちょん……ぴちょん……

という水音が聞こえてきた。


え?

滴り落ちる水の音に一気に目が覚める。

寝ぼけているから故の幻聴?そう。そうだ。聞き間違いに違いない。ワタシは目の前の扉の一点を見つめながらゆっくりと自分に言い聞かせた。

お化けや幽霊の類を見たことは無いけれど、ワタシはかなりのビビりである。本音を言うと、今すぐに立ち上がってトイレから退場したい。
しかし、今ここを動くわけにはいかない。ここから離れるどころか、今ここで立ち上がることすらしてはいけない。そんなことをしたらもう大惨事も大惨事。そんな事件をこんな時間に起こしてしまうわけにはいかない。

終われ……早く終われ……

そう念じながら、背後から聞こえたのとは違う継続的に耳に届く水音に少し苛立ちはじめるワタシ。
するとまた、ワタシの耳にまたあの音が聞こえた。

…ぴちょん…

マジで。
ちょっとまって。

背後というより耳元で聞こえた気がしたんですけど。

早くここから立ち去りたいとどれだけ心の底から願ってみても、こういう時に限ってワタシの膀胱の中身が空になる気配は全然見えてこない。

大流行したあの日から、ずっと、ずっと。
ワタシはマーフィーの法則から逃れられずに生きている。

ワタシの心の声より

…ぴちょん…

後ろを振り返る勇気はまだ振り絞れないので、勇気とは別の場所を振り絞る。頑張れ。ワタシ。GoGo。ワタシ。あと少しだ。ワタシ。いけるぞ。ワタシ。フレフレ!ワタシ!

よくわからないフレーズでとりあえず自分に向かってエールを送り、激励していると、ふと冷静さを取り戻したワタシの中にいるもう1人のワタシがワタシに語り掛けてきた。

ていうか、これ、水漏れの音ちゃう?

水漏れ…?
こんな深夜に…?

え。
まってまって。
これ、水漏れしてたらなんぼかかるん?
修理終わるまでに漏れた水で、水道代も上がるんちゃうん?

え?
こないだ洗濯機買ったところやで?
ていうか、洗濯機買ったっていう記事で「トイレは健在だ」なんてことを書いたからフラグ立ててもうた?!

ここでワタシの意識は精神に一時的な大ダメージを与えてくるお化けではなく、財布に確実にダメージを与えてくるトイレの修理代の方へと一気に向けられた。

怖いのはお化けなんかじゃない。

トイレの修理代金だ。。。


ーーー
そんな感じで、トイレが要修理となりました。
翌日、いつもの工務店のお兄さんに来てもらい見積もりを取ってもらったところ、部品代作業台込みで2万円也。

かなりオマケしてもらったけど、イタイイタイ……

洗濯機の記事で余計なことを書かなければ。

「トイレは健在だ」なんてフラグを立てなければ。

そうしたらトイレが要修理にならなかったかもしれない。なんてことを考えると、あの日の自分になんてことをしてくれたんだ!と言いに行きたい気分になる。

でも人間、過去には戻れない。

それにそれに。我が家のトイレは既に18年ほどお世話になっているので、便器ごと総取替になって二桁万円かかったかもしれないと思えば安いモノ……。そう自分を慰めつつ。


↑ また…フラグ……立つ?!

とか怯えながらも書いちゃうよねえ。



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