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こんなスキマからこんにちは

どうも。前回、実家にある年代物の化粧品類を半分以下にした数日後に「アイシャドウがないんやけど」と我が母からお問い合わせを受けたワタシです。(←

オカンの顔はひとつしかないし、まだまだ化粧品類は大量に残しておいたし。使ってなさそうなのばっかり捨てたにも関わらず(引き出しや籠の奥底の方から捨てたのに)、まさかそんな問い合わせを、ゴミの日の数日後に聞くことになるとは想像もしてなかったよね。うん。ホントに。

そんな危機的状況をやり過ごした2か月後の現在、ワタシの右手薬指に新たな命が爆誕した。
今日はそんな彼女のお話。

ネイルケアでいうところの甘皮をそぎ落とすところ。爪と指の境目のあの溝部分。ささくれをよく見るあの場所。

そんな場所からコンニチハ

ってな具合にあの隙間から一生懸命顔を出すあの子の名前はたぶん肉芽腫さん。紫色のお引きずりを見せつけるようにしながら、彼女は自己アピールを繰り返してくる。洗濯物をたたむ時も、ズボンを引き上げるときも。なんなら食器洗い中でも、何かが少しでも触れると「あたくし、ここにおりますことよ。おほほほほほ」とでも言っているかのように自己主張を繰り返す。いてぇよ。

日常動作で左手薬指の外側ってそんなにいろんなものに当たってるんや…と普段遮断しているであろう感覚に新たな感動を覚えつつ。

なんてことは全然なくて、とりあえず早いところ治っていただきたい今日この頃。かなり引っ込んできたし、指先の紫色部分もだいぶ改善してきたから後一息!なはず。


そんな彼女が産まれたのは、たぶん、こないだ実家の片付けに行ったとき。

今回は洋服と押し入れの天袋を片付けた。
とはいえ、洋服は明らかに絶対に着ない(着れない)ものだけを処分しただけだし、天袋は中に入っていた箱入りのタオル類(内祝いの熨斗つき)を解体してガワを棄てて使えるやつだけ袋詰めして戻しただけなのだけど。

この作業中、服の山に手を突っ込んだときに誰かにやられた。もしくは、箱の解体だ中に紙にやられた。もしくは、箱から出したタオルに住んでいた誰かにやられた。
彼女の命はそんなきっかけでこの世に生み出されたに違いない。

ワタシの免疫が弱っているのか。
それとも、あの家の衣類を住処にしている何者かの殺傷能力がワタシの家のお仲間たちより遥かに高いのか。
はたまた、天袋からでっかい段ボールを降ろしたときに、オトンの遺影を吹っ飛ばしたからなのか。

どれにしたって、ホント、困ったものだ。

掃除機はたまにかけているから今まで気にしてなかったけど、次回からあの家の片付けに行く時は、マスクだけでなくゴム手袋をしていくことを心に誓いつつ。
って、我が実家、ドンダケ……

ちなみに一連の流れを報告した家人に
「ふっとばされて○○さん(我が父)、怒ってんちゃうの?」とサラリと言われた。
でも、吹っ飛ばした後、綺麗なタオルで一生懸命拭いて「ゴメンゴメン」ってちゃんと謝ったので、それは無いと信じたい。
飾りなおした後、ちゃんと笑いかけてくれてたし!

って、笑ってた写真から笑顔が無くなってたらそれはそれで…。。
いや。大丈夫。生前からオトンはワタシには甘かった。だから大丈夫だ。うん。大丈夫大丈夫。


そして、吹っ飛ばしてしまったオトンよりも今、ワタシの心にひっかかっているのは、あの天袋の奥の方に押し込まれていた箱の中にあった、お雛様とお内裏様の木目込み人形と、金太郎さんチックな木彫りの結構大きめのお人形の存在だ。

今まで飾られていたのを一度も見たことがないあの人たちは、一体いつからあの場所にいるんだろう?
知ってしまった以上、ワタシの中でその存在を無かったことにはとてもじゃないけどできない。

そのまま置いといて大丈夫?
出してあげた方がいい?
押し入れで怒ってない?
霊感なんてこれっぽっちもないけれど、お人形さんが苦手なワタシにとって、仕舞い込まれたお人形の存在はそれだけでなんかこうくるものがあるのだ。

オカンよ。飾らない人形を家に持ち込むのは本気でやめていただきたい。

あの三人はオカンが生きているうちに(むしろ早急に)何とかしてもらわんと。

まさか肉芽腫の原因がお人形さんなんてことは……


ない!
ないよ!
ぜったいに!

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