マガジンのカバー画像

オリジナルタロット絵解説

24
タロットカードの解説や、カードの理解などをまとめています。
運営しているクリエイター

#タロットリーディング

カップの7の理解『苦手は克服しなくていい』

『苦手を克服する』というのは、全てにおいて必要だとは思わない。 『苦手』を『苦手』として置いておくことは別に悪い事じゃないだろう。 今年のお正月、姉と甥の3人で金毘羅さんに初日の出を観に行った。 1300段ぐらいある石段を、午前4時くらいからだったかな、息をきらし、暗闇のなか震えながら登り、なんとか山頂から初日の出を見ることが出来た。 けれどその後、階段を下りることが出来なくなってしまった。 「私を置いて先にいけ」 映画やドラマ、漫画のような台詞をはきながら、その場

寂しくない独りぼっち

私のカードは、基本私の人生や経験、学びが反映されているわけで、そこを絵という形にして表現した際に多くのエネルギーが注がれています。基本的なカードの意味は同じですが、所々『より強いもの』が入っています。 基本的にカードに込められた私のエネルギーは『自己認識』からなる『自己内包』そして『自己統合』が大きなテーマとして込められています。 それはカード絵が生まれた過程にある学びや気づき、そして内包にあるのですが、カード自体が『自分の幸せの為の自立』を促すものなので、相手の気持ちを占

『塔』の意味

定期的に男女問わず私の事を「好きだ」と言ってくれる人が現れる。けれど私が想うような『好き』とは全然違っていて、私そのものを好きだといってる訳ではないのだと感じてしまう。 私を好きだと言ってくる人には共通点がある。 「優しい」 「あったかい」 「癒される」  「人として好き」 言葉や表現は違えど、私が想う『好き』以外の「好き」を伝えてくる人は、総じてそういう事を言う。「あったかい」って私は冬場のこたつではないし、「癒される」って表現もよく判らない。「人として好き」ってのも

11. JUSTICE / オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語剣を奪われた愚者は、走るのに疲れてやがてとぼとぼと歩き出した。 何やらやり取りをしている声が聞こえてくる。 愚者は傍により様子を伺いながら落ち着いたところで、声の主『正義』に声を掛けた。 「こんにちは、何をしてたの?」 『たいやきを半分こにしてたんだ。あんこの量も皮の量も一緒じゃなきゃというから大変だよ』 そう言うと正義は手に持っていた天秤を高くあげてみせた。 「横じゃなくて縦なら一緒にならない?」 『それだと全く一緒になるけ

10. WHEEL of FORTUNE/ オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語「これで大丈夫」と戦車の騎士の様に突き進もうとしていたら、またがったスフィンクスが僕の剣を奪って走り出してしまった。 「どこもっていくんだよー」 僕は怒って追いかけた。 まだ僕じゃダメだっていうのか?なんでだよ。 もう辛い過去を思い出したじゃないか、それで『自分を受け入れた』ってしたらダメなのかよ。 待ってよ、どこ行くんだよ。 僕をこれ以上追い詰めないでよ。 タロットカードにおける『運命の輪』の意味タロットカード本来の意味に

09. THE HERMIT/ オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語公園で毎日出逢う変な爺さん。 夏でも冬でも長いマントみたいなのを着ていて、たまにマントの中から誰かが覗いてた。 誰かが飛び出す度、爺さんは嬉しそうに微笑んで、あの時はと僕に過去の話をしてくれた。 「ジジイの昔話なんかつまんない」って他の子は直ぐに聴くのを辞めたけど 僕はジジイの話が楽しくて「また誰か飛び出してこないかな」って楽しみにしてたんだ。 タロットカードにおける『隠者』の意味タロットカード本来の意味に加えて、私版のオリジナルタ

08. STRENGTH/ オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語お金持ちだから威張ってたあの子、飼ってるペットを自慢してるあの子、あの子もこの子も、全部自分のものじゃないのに威張りくさって馬鹿みたいだ。 そういえば僕がみたあの子、不思議だった。 何にも自慢してないし、何にも謙遜もしていない、何にもないんだ。 何にもないのに、ちゃんと持ってた。 それを壊しちゃいけないような 勝手に判断しちゃいけないような あの子が持ってたもの、あれは何だったんだろう。 タロットカードにおける『力』の意味タロッ

06:THE LOVERS/ オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語僕がかつてお付き合いした人は長くて素敵な髪をしていた。 けれどある日のバッサリときってしまった。 長くて素敵だった髪だったのに残念だと感じた僕は彼女に対して「前の方が良かったのに」と伝えてしまった。すると彼女は翌日出ていってしまった。あれから二度と帰ってこない。 彼女はありのままの僕を受け入れてくれていた気がする。 たまに彼女が「それは嫌」といえば、僕は怒って言いくるめてしまったっけ。なんで彼女の話を聴いてあげなかったんだろう。

05:The Hierophant/オリジナルタロット解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語『仲良くしようね』と手を繋がされたことを思い出す。 相手が素直になれないから「嫌だ」と僕のことを言ってても、僕は許してあげるべきなんだって。 僕が悲しくなったのはいいの? 向こうは僕に優しくしてくれないの? どうして『じゃない方』にばかり配慮して、僕はいつもするべき側なの? それは思い遣りなの? おかしくないの? 僕は嘘でも嫌だなんて言われたくないよ。 だって僕はそんなこと言わないもん。 相手が傷つくもん。 そんなことしないよ。

04:THE EMPEROR/ オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語何をやっても父と比べられる。 「さすがお父さんの子だね」 「お父さんゆずりだね」 僕が自分で考えて生み出したものなのに、どうして父が関係するんだろう。 なぜ僕自身の力で生み出したものだとしてくれないんだろう。 父は立派だ。僕もそうありたい。 でも、父と比べられたくない。僕は僕だ。 僕を認めてほしい。 これが僕の力だ。 僕だって出来るんだ、父の力など借りてないんだ。 カード『皇帝』の意味タロットカード本来の意味に加えて、私版

02:The high Priestess / オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語これは愚者のこころの中。 女教皇は、ずっとそうなるのを待っていた。 理想を手に入れることが現実を動かしていけることになるのではなく、自分自身を受け入れることで現実を動かしていける。 理想を追い求めるあまり、バラバラになってしまっていた愚者の心。 理想を求めつづける愚者を、ここにいるよと追いかけていく本来の愚者。 二つの光が遠くで瞬く様子をみて、女教皇は微笑んだ。 「誰かの想いが傍で輝いてる…」 二つの光の傍にある光。 それは愚者

01:Magician / オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語『愛されていないわけじゃないよ。』 そのことを愚者に伝える為、魔術師は愚者が閉じ込めてしまっていたものの蓋を開けた。 愚者がいつしか置いてきてしまった『理想じゃない自分』それこそが愚者が閉じ込めていたもの。 蓋を開けてほしくて、彼が理想じゃないものに対峙する度にうずいて苦しみを与えていた存在、それは本来の自分だ。 現実をエゴで判断し、理想を追いかけることに夢中になってしまった愚者は、本来の自分をダメな自分と思い込み閉じ込めてしまっ