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08. STRENGTH/ オリジナルタロットカード解説

オリジナルタロット版のカードに込めた物語

お金持ちだから威張ってたあの子、飼ってるペットを自慢してるあの子、あの子もこの子も、全部自分のものじゃないのに威張りくさって馬鹿みたいだ。

そういえば僕がみたあの子、不思議だった。
何にも自慢してないし、何にも謙遜もしていない、何にもないんだ。
何にもないのに、ちゃんと持ってた。

それを壊しちゃいけないような
勝手に判断しちゃいけないような

あの子が持ってたもの、あれは何だったんだろう。

タロットカードにおける『力』の意味

タロットカード本来の意味に加えて、私版のオリジナルタロットの解釈も載せています。広義では同じ意味ですので、どちらを採用してもらっても構いません。ピンときたものを受け取ってください。

タロットカード本来の『力』の意味

正位置の意味
力量の大きさ、強固な意志、不撓不屈、理性、自制、実行力、知恵、勇気、冷静、持久戦、潜在能力の引き出し、成熟、自己理解、忍耐、慈愛、崇高な愛。

逆位置の意味
甘え、引っ込み思案、無気力、人任せ、優柔不断、権勢を振るう、卑下、わがまま、自己評価の低さ。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

オリジナルタロット版『力』の意味

正位置
時間をかけて理解しあう、素直に伝える、素直に受取る、信頼するに値する、信頼、委ねる、相互信頼、ともに生きる
逆位置
パワーバランスの崩れ、伝えられていない気持ち、二人の関係に対する疑い、自分本位、

これは私独自の解釈なので少し飛躍してる部分があります。

愚者が『自分を知ろう』と自分と向き合うことを決め、自分の中に飛び込んでいく旅です。その旅路の途中で、色んなことを思い出します。

愚者は自慢をする子たちに紛れて、自慢もしないのに自信に満ち溢れた子に出逢ったことを思い出しました。
一つ前のカードで戦車の騎士を思い出し、次に思い出したのは信頼で繋がった子だったんです。

ちょっと言葉を選びながらの表現になるんですが、例えばパートナーの所有物、使っていいよと言われていくうちに、自分のもののように感じたりすることがあります。
例えば誰かが吐露した心情。それをみてその人となりを何となく想像してわかったような気持ちになったりすることがあります。
この二つ、似てるんです。

パートナーの所有物で言えば物質的なものです。その物質的なものを手に入れる為にパートナーは頑張ったのかもしれません。それをただ一緒に居るだけのもう片方のパートナーが自分のものののように扱ってしまうのは『違う』と思っています。

吐露した心情。それは精神的なものです。心にある気持ちを言葉に変換する時、人はエネルギーを使っています。想いを言葉に変える大変さ、それは綴った人にしかわかりません。それを吐露してくれる時、何か判断したりアドバイスしたりするのは『違う』と常々思っています。

どちらも信頼してくれているからこそ、使わせてくれたり吐露してくれたりするんだと思います。それを自分のもののように扱ったり、相手の心情を勝手に自分の価値観で判断してしまうのは『信頼の均衡を崩す行為』となると考えます。相手を信頼することは、相手の人生を尊重することだと私は常々考えています。それを自分の経験値で判断したり、自分のもののように扱うのは冒涜に近いです。

力は『その信頼の強さ』だと考えます。
相手への信頼は今説明した通りですが、自己への信頼はこれまでの自分の人生経験を肯定し受け入れる事だと考えます。
そしてその『信頼すること』こそが『力の源』と考えます。

だから愚者は自分のものじゃないのにまるで自分のもの様に扱う人を不快に感じ、そうじゃない人に出逢ったとき、まぶしい何かを感じ取ったのだと思います。

愚者が判らなかった「あれ」こそが信頼で力そのものなんです。
愚者は自分の考えのようで、他人の考えばかりを受け入れてきたがゆえに今自分を見つけに行くたびに出ています。

自己を信頼するために、次は隠者を思い出すんですね。

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2024年3月24日
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