ダンジョンを迂回するように
『あなたは、薄暗い洞窟を進んでいる……』
『目の前の道が、二股に分かれた』
『片方の道は、松明によって明かりがと灯っている』
『もう片方の道は真っ暗で、誰も通った形跡がない』
RPGをプレイしていると、よくあるシチュエーションですよね。
あなたなら、どちらの道を選択しますか?
今回はそんな、ダンジョンでの分かれ道に絡めたお話です。
◆ 正解は後の方が良い
先述の分かれ道の選択ですが、私は常に【真っ暗な道】を選択します。
だって、そちらの道には、アイテムやイベントがあるかもしれません。
もし【松明の道】に進むと、それらを取り逃がす可能性があります。
ダンジョンの出口にまで到達してしまうと、もう戻れないかも。
そうすると、選択しなかった道のアイテム達は二度と手に入りません。
私はアイテム収集に楽しみを見出すタイプなので、それは困ります。
つまり、RPGのダンジョンは常に回り道というのが、私のプレイ方針です。
では、現実ではどうでしょうか?
現実にはダンジョンはありませんが、道を選択する場面は多くあります。
会社員として勤め続けるか、フリーランスとして独立するか、とかですね。
これに例えると、フリーランスとは【真っ暗な道】と言えるでしょう。
もしこんな場面に出会ったとしたら、ゲームと同じく現実でも【真っ暗な道】を選択するでしょうか?
私に関しては、現実では【松明の道】を選んでしまいます。
さっきのゲームのプレイ方針とは逆の道ですね。
多くの人も同じではないでしょうか。
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◆ 現実では、常に正解を目指す
なぜ、現実では【松明の道】を選択するのでしょうか。
それは、多分間違った道にはなにもないと考えているから。
「不正解の道には価値がない」だから常に正解を選択したい気持ちになる。
そんなところでしょう。
でも、本当に現実の【真っ暗な道】には何も無いのでしょうか。
レアなアイテムが入った宝箱は?仲間との隠しイベントは?
実は現実にも、それらはあるかも知れません。
【真っ暗な道】の先では、別の道で使える成果や経験を得て、新しい仲間だって見つかるかも。
ただし、"かも知れない” です。
ない可能性だって十分にあります。
これがゲームなら、製作者は【真っ暗な道】に何かしらの成果をおきます。プレイヤーに ”無駄な時間だった” と思わせないような配慮ですね。
是非とも現実にもほしい配慮ですが、もちろん、そんなものはありません。
ゲームのダンジョンと違って、現実に製作者はいませんので。
そんな成果に対する不確実性が、現実で【真っ暗な道】を選択しにくくしているのでしょう。
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◆ ダンジョン製作者はいないけど
確実な成果を約束されない現実の【真っ暗な道】。
選択を避けるのも当然です。
でも、現実の【真っ暗な道】はゲームより上回る要素があると私は思っています。
それは、【真っ暗な道】から得られるメリットに上限がないこと。
ゲームのダンジョンでは、製作者がいるが故に、そのゲームバランスをぶっ壊すようなアイテムは置きません(普通は)。
一方の現実では、そんなバランスを取る制作者サイドはいません。
だからこそ、そこで見つけられる成果は無限大です♾️
人生を一変させる程の成果だって、生まれるかも知れません。
よくTVのドキュメンタリーでもやってますよね。
思わぬ選択から世界を変える発明ができたりとか。あんな感じです。
ゲームのダンジョンはローリスク・ローリターンで、現実はハイリスク・ハイリターンと表現できるかも知れません。
どうでしょう?
こう考えると、意外と【真っ暗な道】も悪くないと思えるのでは?
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◆ 道具の準備を忘れずに
仮に現実で【真っ暗な道】を選ぶのであれば、準備は十分に。
ゲームですら、ダンジョンの迂回は危険です。
例えば【真っ暗な道】を進んだ後に、何度も戦闘して消耗すると、メリットを享受する前に全滅することもあります。
ゲームですらそうなのです。
現実では準備をいくらしても、足りないことはないでしょう。
現実でも、十分レベルを上げて、アイテムをスタックして、仲間を集めて。
そんな準備も楽しみながら、【真っ暗な道】を進んでいく。
そんな風に考えられる方こそ、この道に向いているのかもしれません。
これを書いていると、HUNTER×HUNTERという漫画を思い出しました。
ダンジョンにおける【真っ暗な道】とは、まさに道草のようなもの。
その道を進むことすらも楽しめるのであれば、【松明の道】よりも有用な何かを見つけられるのかもしれません。
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◆ 終わりに
「ダンジョンを迂回するように、現実の回り道にも意味があるかも?」というお話でした。
まぁ、ここまで書いたとて、私は【真っ暗な道】を選択できないです。
これを書いたのは、「自分もそうなりたいな」という希望から。
現実でもゲームのように進められたら、気楽なんですけどね。
あなたは是非ともダンジョンを巡って「レアなアイテム」を見つけてくださいな。
では、今回はこの辺で。
読んでくださって、ありがとうございました! 貴方に ”良き時間” が提供できていれば幸いです。