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♪還暦カウントダウンの Style18

♪本年頭にとあるご縁があって、1歳違いの同一機種を入手するも、御年56のご老体(?)ゆえ、突然の深刻な体調不良が発生。
 
ブリッジ(表板中央下部の6本の弦を止めるパーツ)が浮き上がった直後に吹っ飛びました。
外観から日本人の丁寧なそれではなく、海の向こうのそのような修理が為されていたことは、目視確認段階で承知していました。
 
多くは綴りませんが、完全なる医療ミスならぬ、確信犯的手抜きリペア。
もちろん前所有者にも・販売仲介店舗さまにも、一切の責任はありません。
私たちの健康状態が、予期せぬタイミングで瞬時に悪化するのと一緒です。
 

聴く人全員が驚き唸る、素晴らしい歌声でしたが、突然の崩壊で・・・・・・
 

 
さすがに販売店さまに申告するのも気が引けてしまい、別ルートに相談。
すると(※以下の経緯は割愛)このような展開に。
 
「凄く良い鳴りの個体なので、こちらで修理して現金化しましょうか?」
 
楽しんだ分以上の金額的目減りは避けられずも、私的には想定以上にグッドな着地点を配慮いただけました。
 
これも年代物ギター道楽(?)ならではの、悲喜こもごもの展開です。
 
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あれから数ヶ月、別れた彼女より1歳年上の熟女情報が舞い込みました。
(※こういう表現もハラスメントになる令和、注意が必要ですね)
 

★1967年製 C,F,Martin D-18

 

定位置でパチリ。

 
マニアの間では、国内屈指の敷居の高さが認識されている、某・店舗さま。
当然これまで全く接点はなく、小市民としては腰が退けてしまいがち。
 
「それでも小さな勇気をひねり出して、問い合わせてみるかな?」
 
案ずるより産むが易し。
なるほど評判通り、良い意味のプライドの高さが心地好く。
 
「だけどやっぱり今の俺には、分不相応な価値観世界観だったみたいだな」
 
顧客リストの末席に名前を刻んでいただけたことに感謝しつつ、
 
「はじめまして!今日からここが君のお家だよ」
 
優しく自然かつ完璧な調整が施された彼女と、これから少しずつ仲良くなれるよう、無理なく努力しましょう。
 

ハカランダの化粧板が貼られたヘッド。
弾き込まれて塗装が剥げ落ちたネック。
リセットされたネックの仕込み角度もバッチリ。
上質なホンジュラス産マホガニー材。
ピックガードがレプリカだと気づきましたか?

 
梱包ひとつにも細やかな心遣いと計算、そして届けていただいた一言一句まで、すべてがプラス方向に別格のお買い物でした。
そして誓って僻(ひが)みなどではなく、行間に微妙に見え隠れしていた、
 
「まだまだ君は、当店の常連を名乗れるレベルでは・・・・・・」
 
不思議とこの隠れメッセージ、素直に受け止めつつ、私は満面の笑顔。
心地好く尻に着火くださり & 目の前の扉は半開き未満、最高です。
 

以上、背伸びするも爪先立ち手前、己が指先が捉えたギターのお話でした。
 
( ^-^ ) b 評判に偽りなし = 極上のご対応、ありがとうございました!
 
 
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