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人々がコンピュータを忘れる日 | Apple Vision Proより少し先の未来を考える

こんにちは!空間コンピューティング技術で人々のまなざしを拡げるMESONの小林です。

ついにAppleが空間コンピュータ「Apple Vision Pro」を発売しました!

MESONでは、日本でももっとApple Vision Proが注目され、人々にそのインパクトを知ってもらえるように、Apple Vision Proに関する記事をMESONのメンバー全員で1ヶ月連続で投稿するチャレンジに取り組みました!

以下のURLからMESONメンバーが書いてくれた記事一覧を見ることができます。

本日はApple Vision Proの特徴についても触れながら、これから始まる空間コンピューティングの時代について、少し先の未来を考えてみたいと思います。


現実世界とデジタル情報を違和感なく融合するApple Vision Pro

「Apple Vision Proは今までのデバイスと何が違うんですか?」という質問をよく頂くことがあります。

これまでのデバイスとの違いは色々ありますが、最も大きな違いの一つが現実世界にデジタル情報を違和感なく融合させる技術レベルの高さです。Appleは、Apple Vision Proで現実世界の中にデジタル情報を違和感なく融合させることを徹底しています。

まず、Apple Vision Proを装着して、現実世界を見るとまったく現実世界が歪んでいないことが見て取れます。Metaが出しているQuest3なども現実世界を見ることができるMRモードがありますが、視界の端のほうや自分の手の周りなどがぐにゃっと歪んでしまいます。

Apple Vision Proを通して自身の手を見ている様子

またApple Vision Proでは、現実世界に表示されたデジタル情報の下に影が落ちます。「影なんかいるの?」と思われるかもしれないですが、この影があるのとないので、実存感の強さがまったく異なります。
しかもこの影はApple Vision Proを使っている環境の光の強さや向きによって変わり、自然な形で影を落とすように設計されています。

Apple Vision Proによって表示された画面や3Dモデルの下に影が落ちている様子

また影だけではなく、デジタル情報の表面に現れる陰影も環境光によって影響を受けます。Apple Vision Proには恐竜が枠から飛び出してくる「Encounter Dinasour」というApple公式のデモアプリがあります。このアプリでは目の前にポータルが登場し、ポータルの向こう側が恐竜の世界になっています。

アプリ内で登場するティラノサウルスはポータルの向こう側にいるときは肌が青黒くみえます。

Apple Vision Proで表示された枠の向こう側にいる恐竜の肌は青黒い

しかし、ポータルから飛び出して現実世界に登場すると肌がオレンジ色になります。これは枠から飛び出したときに現実世界の照明の影響を受けるからなのです。

しかし、枠から飛び出してきた恐竜の肌はオレンジ色を帯びている

Apple Vision Proのディスプレイ自体も片目で4K以上の解像度があり、解像度の高さも助けて、Apple Vision Proで投影されるデジタル情報の実存感がとても高いのです。

視覚だけではなく、聴覚も同じようにデジタル情報の実存感を高めるために設計されています。Apple Vision ProにはSpatial Audioという機能があって、空間の中のデジタル情報がある方向から音が聞こえるようになっています。
そしてデジタル情報から発せられる音の反響もApple Vision Proが使われる部屋の形状などによって変わるようになっているのです。

Apple Vision Proを体験したあとだと、これからの空間コンピュータの進化のそう遠くない先の未来で、本当に現実世界に映し出されるデジタル情報がリアルなものなのか、仮想的に映し出されたものなのかわからなくなる世界がくることを容易に想像できます。

現実世界と地続きになりつつあるデジタル情報

Apple Vision Proから少し視点を変えて、他の技術分野に注目してみると、様々な分野でもどんどん現実とデジタルの境目が曖昧になってきていることがわかります。

一番わかり易いのがOpenAIが提供しているChatGPT。AIの進化でコンピュータは人と同じ自然言語を発して人とコミュニケーションをするようになりました。

また、コンピュータが現実世界を認識する能力も高くなっています。ガウシアンスプラッティングという現実世界のスキャン技術でキレイにスキャンされた空間に入るとそれが現実世界なのか、仮想世界なのかわからなくなります。

段々とデジタル情報が現実世界と地続きになり、人々は現実世界の中に融け込んだデジタル情報を現実の事象と見分けられなくなるし、そもそもそれがどちらなのかを意識しなくなるようになります。

コンピュータと触れ合う時代から、コンピュータと融け合う時代へ

今度は私達人間とコンピュータの関係性について考えてみましょう。

これまで私達がPCやスマホを使っていた時代はコンピューターと触れ合う時代でした。コンピューターと向き合い、コンピューターに触れながら操作をしてきました。

PCを使う時には、マウスを動かし、キーボードを叩きながらコンピュータを操作します。スマホを使うのであれば、スマホ画面を指で叩いたり、スワイプしたりして操作をします。

しかし、空間コンピュータを使うようになると人々はコンピュータに触れなくなります。これまでのHMDではコントローラーがあったので、まだコンピュータと触れ合っていたが、Apple Vision Proにはコントローラーはなく、目と手だけで操作することができます。

AppleはApple Vision Proを世の中に出すことで、空間コンピュータの操作は目と手だけで操作するハンズフリーの形が最適であることを証明したのです。

スマホ黎明期、iPhoneが出てきたことで他社もフルスクリーンのスマートフォンに迎合していったように、これから他社がつくる空間コンピュータもApple Vision Proに近いものになっていくと考えています。

ではこれからの時代、人とコンピューターはどのような関係になっていくか?

空間コンピュータの時代に突入すると、人とコンピュータは融け合うようになっていきます。人とコンピュータは常に同じ方向を向き、一体となっていきます。

いまはまだ600gと重さがあり、厚みもあるApple Vision Proですが、これからの技術進化で空間コンピュータが軽量化することで、人々は常に空間コンピュータを装着し続け、人がコンピュータと一体になっていく日常が想像できます。

そんな日常の中で、人々はコンピュータと向き合ったり触れることがなくなり、コンピュータというものを客観的に見る機会が減っていくのです。

人々はやがてコンピュータやデジタル情報を認識しなくなる

現実世界に違和感なく融合するデジタル情報、そして人々と触れ合うことがなくなり融け合っていくコンピュータ。

それらが技術としていまのApple Vision Pro以上に進化していくとき、人々はコンピュータやデジタル情報という存在そのものを認識しなくなるのではないかと考えています。

空間コンピュータは小型化し、メガネと同じようなサイズになると考えられますが、いまのメガネも人々は日常生活の中であまりメガネを着けていることを強く意識しません。

更に空間コンピュータによって投影されるデジタル情報の実存感もどんどん上がっていき、もはや人々はそれが現実世界のものなのかデジタル情報なのか意識しなくなるようになります。

これから空間コンピュータの普及で私達はそもそもコンピュータという存在を忘れ去り、目の前に映るものがリアルなのか、デジタルなのか意識しなくなる、そんな日が来ると私は考えています。


以上、Apple Vision Proより少し先の未来で人々がコンピュータやデジタル情報という存在そのものを忘れ去る日がくるという未来の仮説についてご紹介しました!

自分のnoteでは今後も空間コンピューティング技術やApple Vision Proに関する情報を発信していきます。ご興味ある方はぜひnoteのフォローをお願いします!

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