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本来の健康経営を目指すために

健康経営が叫ばれているが、どこまで効果があっただろうか?基本的には疑問である。
ただし、本来のコンセプトは必要不可欠な考え方である。従業員の健康が企業の成長につながるサイクルを作ることで、企業の成長と国民の健康の両立が可能である。
資本主義社会は、労働時間を無限に増やし、労働者の心身を疲弊させる社会の仕組みである。企業や政治が何も考えずに成長を目指すと、ディストピアが広がっていくだろう。
健康経営は、このような負のサイクルを、正のサイクルに変える社会の仕組みを目指していたはずである。経営者を含む従業員全体の生活の質(QOL)が向上すると

  • 頭と体が効率的に働くため、適切な判断が効果的にでき、かつ動きもよくなるため労働生産性が向上する

  • 特に中高年の加齢に伴う、頭と体の衰えが改善し、労働生産性は格段に上がる

  • 学習意欲がわくため、スキル向上する社員が増える

  • 皆の気分が良いためコミュニケーションが活性化し、会社の雰囲気が良くなる

  • 会社の雰囲気がよいことで、社外の評判も良くなり、優良人材を確保できる

などなど、良いことずくめであるはずである
旧来の企業経営の考え方を維持したまま、本来の健康経営を実現することは不可能である。現に、いまはその状態が続いている。なぜこのような状態が続いているのだろうか?理由は3点ある

  1. 企業経営者が経営判断をする際に、売上・利益の向上ばかりに気を取られているため。その結果、マネージャーが部下の成果を評価する際に、

  2. 従業員が、自分の成長と社内での地位向上が目標になっており、自身や家族のQOLの向上の優先順位が低い

  3. 政治判断の基準がGDPの成長になっていること。また長期的な成長は不確実性が高いためか、短期的思考

少なくとも、企業経営者、管理職、従業員全員が、社員とその家族および自分自身の健康を中心に考えてみてはどうだろうか?その結果、自身と会社の成長につながるサイクルの傾向が見えてくるまで我慢する必要があるだろう。
悪循環を回し続けた結果、人生の最後に後悔する世界だけは避けてほしいものである

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