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旅先で考えた「ネガティブケイパビリティ」の第3弾!!

昨日から青春18きっぷの旅に出ておりまして、今、松本市におります。
先ほど、松本城も観てきました^^
かなり前、松本に来た時にちょっと都合で松本城に行きそびれてしまっていたので、あの泰然と佇んでいる黒い雄姿にしびれましたー。

ちょっと今、友人と合流する前に時間が空いたのでいつも更新しているnoteに手を付けました笑
ちゃんとやりますよ^^
週1回は更新するって決めたんですからw


ネガティブケイパビリティについては前にも書きました

今回、ある冊子に載せて頂く原稿を書くためにまた関連本を読み直したりして、ネガティブケイパビリティについての学びと腹落ちが自分の中で深くなった気がしています。
ネガティブケイパビリティとはそのまま直訳すると「陰性能力」となりますが、
「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」
「性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力」
のことを言います。
あるいは、
「すべてはわかっていない」状態を良しとし、中途半端な知識を合理化したり、事実を追い求めたり、既存の知識や考え方で思考停止したりすることなく、不確実で曖昧な状態のなかにとどまる能力」
とも書かれていたりします。
実は自分の中では、介護事業の経営に携わってから、全く能力がなく、勘と度胸だけで動いていたノンケイパビリティの時代から、必死に経営学をビジネススクールで学んでいた、みなっくのレッツゴー!ポジティブケイパビリティの時代。。。笑
そしてコロナ禍を経て(今も終わってませんが)、とにかくどうにも答えが出ない、対処のしようがない事態がずっと続く中で、初めてこれが大事と気づき始めたネガティブケイパビリティ重視の段階、と変化してきました。

この辺りはこちらのnoteに以前書きましたので是非お読みください!☆w

そして続いてネガティブケイパビリティの定義から、それを発揮するとはどういうことなのか、そして今、私のまさに「対話」を重視したいという考え方にどう結びついているのか、ということをクドクド書いたのがこちらの記事になります^^(よかった是非お読み下さい)

この時点では、「結論をあえて出さない、示さない対話の場」を会社の中でリーダー育成において作っていることを上記ブログの中に書かせて頂きました。自分としてはなぜ今「対話」というコミュニケーションを仕事でもそれ以外でも重視したいと思うようになったのかということと、このネガティブケイパビリティとが結びついて妙な納得感があったんですよね。
でそれから数か月経ちまして、今回、依頼された原稿を書いていて(文字数が少ないから本当に言いたいことがなかなか収まり切らなくて何回も投げ出してましたが笑)、改めてこちらの本を読みなおして、今度は対人支援者としての「ネガティブケイパビリティ」の発揮という点で知らされることがあったのでまとめておこうかなと。

こちらは私の友人の学友だそうですが、田中稔哉氏の著作で、あのマンパワーの会長をつとめられている方。
まさにキャリアコンサルタントの養成の大元のような方の文章は非常に説得力がありました。また論文のような書き方というか文章の構成になっていて、これは論文を元にいて著作にされたのではないかなと思われます。
とても興味深く読ませて頂きました。



対人支援において求められるアプローチ

対人支援において求められる2つのアプローチがある、と令和5年度の厚生労働白書には書いてありました。
こちらのPDFの資料、ページ100ページ目です。

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/22/dl/zentai.pdf

具体的にその2つとは何かと言いますと、

具体的な課題解決を目指すアプローチと、つながり続けることを目指すアプローチの2つなんですよね。
対人支援ですから、高齢者でも、障がいのある方でも、引きこもりの方だったり、色んな事情の中で何らかの支援が必要になっている人に対するアプローチとして上記の2つが必要であると・・・



この2つを駆使していく為に、私達が身に着けていったらいい能力はなんでしょうか???

そこがですね、私の中で今回腹落ちさせることができた部分なんですよね。
実は具体的な課題解決を目指すアプローチとは、実はポジティブケイパビリティそのものであり、
つながり続けることを目指すアプロ―チ。実はそれこそネガティブケイパビリティなのではないかと・・・

私達が支援している利用者の方、あるいはクライアントの方のことって、実はいわゆるほんとのところって本当に分からない、というのが実情ではないでしょうか?
介護計画立てるときでも、利用者の方の真のニーズって何だろうということを徹底して考えていくわけで、それは、実は私達がいかにそのニーズが見えていないか、分かっていないかっていうところからスタートするんですよね。過去の自分の経験や見立てに当てはめて、この人はこういうことだろうと判断してしまうことは本当に危険です。
そういう意味で、聞けば聞く程分からなくなったり、本当にこの人はどうしたいのだろうかとか、、、
あるいはキャリア相談をやっていても、この人が本当に悩んでいること苦しんでいることは何で、どうしたいのかということが分からず、一緒に漂っていくこともあるんですよね・・・。

でも、いわゆる「ヒト」に関わるような話を、その悩みをスッパスパと切り分けて問題解決思考で考えられるはずがないんじゃないですかね・・・
そんなに単純化していい話ではないはずです。
進んだと思ったら立ち止まり、また後退したり、、、この前言われていたことと違っていたり。
だから時代がどんなにクイックに変化して、答えをすぐに生成AIに何でも間でも求めるようになっていったとしても、わからないことをわからないままで立ち止まって、答えが出ないことに一緒に向き合い続けることが大事なのではないでしょうかね。
複雑な問題に対して決めつけたり、ラベリングする、ことでは利用者の方の本当の支援に繋がらないのでは?
ここで厚労省の資料の中に出てくる「つながり続けることを目指すアプローチ」というのはそんなことを言っているのでは?と私は感じるわけです。

ですから今国が推進したい2つのアプローチはそのまま、
ポジティブケイパビリティとネガティブケイパビリティに当てはまるんだよなと私なりに受け止めています。


この2つをどのように融合させながら活用するのか

上に紹介しました「対人支援に活かすネガティブ・ケイパビリティ」の中に、キャリアコンサルタントとしてどのようにこの2つの能力を継続した支援・面談等に発揮していくかが書かれていまして、なるほどなあと思うところがありました。

こちら、厚生労働省のHPに載っているキャリアコンサルティングの流れの図を転載しました。

厚生労働省HPより転載

これでは①の自己理解や②の仕事理解、③啓発的経験、そして④の意思決定まで、実は私自身が支援者として関わるときに発揮するのはネガティブケイパビリティが中心なんだろうと思うのです。
つまりクライアントがああでもない、こうでもない、なかなか答えがでない状態で行ったり来たり、というのがこの段階です。
はい、こういう問題がありますが、すっきりしました、なんてすぐに解決することは少なく、複雑な事情がからんでいたり、自分自身の気持ちを整理できなかったり、答えと一度は思ったことが崩れてきたり、
なかなか決定できない状態に、あえて私自身も答えを出し切るところに手を貸すのではなく、一緒に悶々としたところにとどまり耐える力、そして寄り添い、付き合う。これこそ重要なのではないか。

そして⑤の段階に入って方策の実行となったら、ポジティブケイパビリティの割合を多くしてクライアントに向き合うことで、その人の相談の解決にも向かいやすくなるのではないかなと。
つまりこの段階になれば、本人の中で答えが出ているわけですから、あと私がさせて頂くのは、それに関連する情報だったり経験をシェアしたりといった分野の話になるわけで、ここでポジティブケイパビリティの発揮となるんだろうと。

今回、キャリア支援の切り口でこの2つのケイパビリティのまとめをしてしまったのですが、例えば介護についての相談でも一緒だと思うんですよね。
ケアマネジメントもほぼ同じだろうと考えます。
利用者の方の真のニーズは何だと探っていく時にこそ、その方の思いを引き出し、短絡的に性急に何かのパターンに当てはめて答えを出すのではなく、
(それこそAIの作ったケアプランって・・そりゃ書類上はいいかもしれないがケアマネジメントの何たるかのところからはかけ離れる気がする)
ネガティブケイパビリティを発揮して、あえて一緒にさまよったっていいじゃないかと思うんですよね。
ネガティブケイパビリティもポジティブケイパビリティもどちらも大事。
それは一体どういうことか、自分なりに腹落ちしたつもりになっていることをこの連休の旅行中に書いてみました笑

文章見直ししてませんw
今日はこれで以上となりまっす!!!
さて飲みにいこ。


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