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40代(女)の会話と人付き合い

30代の頃と40を過ぎてからでは友人との会話の内容が大きく変わる。

健康ネタが一気に5割を占めてきますね。
体力がいかに下り坂かという話メイン。

30代まではやっぱり恋愛・結婚の話が多かったです。
周りの既婚者から、「で、どうなのよ?もっと聞かせて!」というドラマティックな期待は寄せられやすかった。
「聞かせてよ!」とせがんでは、「そんなヤツやめたら?」と決断をせかしてくる。
人は結婚するとせっかちになるんだろうか。
「早く幸せになってね」ということだろうけど。

そんな性急さも30代までの話。
最近じゃ「様子見」が肯定される体感。
何話しても「いいんじゃない〜?」と認め合う感じで、今がそういう時代なのか、年をとってどうでもよくなるのか。

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独身同士・子なし同士・子持ちー私という関係性でも話題は変わる。
今、私の人間関係は1対1がほとんどで、「みんなで会う」というお誘いは数年前から断ることが増えた。
もともと複数人数で何時間も会話を続けるのは苦手。
大人になると、「聞き役」と「前に出る」の案配を探るのに疲れちゃって。

とりわけライフスタイルの違う友人に自分の幼稚さが露呈するのが嫌だった。
子どもを育てる友人がドラマを見る時間もないのは知ってる。
自分の楽しみとしてはドラマ見たり音楽聴いたりライブ行くことで、20代・30代と大きく変化しない生活。
それを否定する友人がいるわけじゃない。
でもみんなとの会合後の疲労はすさまじい。
自分を必死で押し込めているから。
無邪気さ・率直さはもう出せないような。
子を育てる大人のみんなに足並み揃えようと、自分を無理に一段引き上げる。
それが疲れてしまうんだと思う。

1対1だとじっくり話せるんだけどね。
仕事の思いっきりの愚痴、恋愛っぽい話。
友人の結婚生活の愚痴を聞くのも楽しい。
音楽の話で盛り上がって、このままカラオケ行っちゃう?ということになったりもする。
副業の相談をし合ったり、40も後半になると互いの親の体調も大きく変化する。

「旅行しよう」という会話はほとんどなくなった。
コロナを機に、という気もするし、やはり親の高齢化が影響してることもある。
「自分がいなきゃ、ね」という日常はなんとも静かな空気をまとい、あきらめが滲みつつもホッとしたような表情を浮かべ合う。
ここだけが唯一ため息をつける場所、と一瞬だけ暗さをさらけ出す。

40後半になって、この1対1の関係がすごく愛情深いものになってきたと思う。
「あなたを大事に思ってる」
その幸福感は、30代に望んでた幸せとは違う。
恋愛とか結婚、そばにいてほしい気持ちや触れること。
そうじゃない幸福。
距離がこんなに空いてても、信頼でつながることがあるんだ。

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夫がいなくて子どももいなくて、寂しくなる一方の40代ではない。
でも40過ぎるまでは自分どうなっちゃうんだ?と不安は尽きなかった。あのころの方がよっぽど気の毒と思う。
自分の現状を「未」と位置づけて、未状態がいつまで続くかというただひたすらの不安。
メディアで目にする独身女はワイン片手に高層階の友人の家に入り浸ったりして、そんな人どこにいるんだよ。
芸能界隈とか世田谷寄りの渋谷とか?


ちゃんと嗅覚がきいてきますね。
自分と似た人を見つけて、自分らしい時間・空間を手繰り寄せる嗅覚。
手帳がスカスカでも充実している。
ただ、メンタルの危機もあった40代。

いずれそのへんも書いてみたいです。




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