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十四杯目「万年筆、インク、染み」

ブレンドLIVELY(YAMADA COFFEE OKINAWA
ミディアムロースト
¥1,620/ 200g

掌の付け根の辺りに付いた染みを見て、この人はさっきまで手紙を書いていたんだなあと思った。
青い微笑み。
ルージュの口元。
幾たびも研がれ、角を落とした言葉。
孤独を溶かす、柔らかくも凛とした強さ。
歳をとる。
積まれた紙の束、風を纏う切手。
今なら、同じ染みを僕は知っている。


毎週末の朝、珈琲を飲んで浮かんだ散文をお届けします。
優しい朝を迎えましょう。
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(四月一)

君は友の、澄み切った空気であり、孤独であり、パンであり、薬であるか。みずからを縛る鎖を解くことができなくても、友を解き放つことができる者は少なくない