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五十杯目「船の縁」

コスタリカ 「ドン・マジョ エル・ハルディン」(堀口珈琲
イタリアンロースト
¥1,944 / 200g

船の縁に立って、アイツの寂しさを想った。
一人、見知らぬ土地へ出た人の。
見送りに行かなかったことを後悔する。

彼はなんてことのない顔をしていた。
強がりなのか? 無頓着なのか?

船の縁には風が吹く。
強く、濃い風だ。
全身でそれを受け止める。
後悔する。
潮風。
海鳴りがする。


毎週末の朝、珈琲を飲んで浮かんだ散文をお届けします。
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(四月一)


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君は友の、澄み切った空気であり、孤独であり、パンであり、薬であるか。みずからを縛る鎖を解くことができなくても、友を解き放つことができる者は少なくない