目標を立てずに、『知りたい』だけなら娯楽なのよ
高校生の長女はダイニングテーブルで受験勉強をしています。私はソファで本や新聞を読みます。note をしたいけれど、参考書を広げた長女の視界で、スマホをとんとんしているわけには、ねえ。
Day23勉強で1番大切だと思うこと
いしかわゆき著『書く習慣』より
(1ヶ月チャレンジ)
「どうして数学ってこんなに難しいの」
ある夜、長女がぼやくので、私は新聞を見たまま、「数学がわかったら宇宙がわかっちゃうからじゃないのー?」と、いいかげんに返して新聞をめくりました。長女は沈黙しています。あれ?
彼女は真っ赤な目をして私を見ていました。
なになに、どうした。
「これじゃ、絶対受からないよう」
まあ、第一志望には受からないとおもいます。でも、高校は卒業できそうだし、近くの名もない私大なら入れるだろうから、進路は心配していません。むしろ日々の体調や将来の就職が心配です。
彼女は『解答みたら負け』というマイルールから抜けられません。自力で解けないときに、いちいち傷つきます。『こんな問題も解けないの』と自分を責めます。
『負け』が悔しくて涙目です。もしかして、半年続いてる体調不良、勉強も原因になっている?ならやめれば?と本気でおもいます。
具合悪いのに登校して授業受けて定期テストもこなしてきた。本当によく頑張っています。
「もう勉強は定期テストだけにして、合気道に毎日通ったほうがいいよ。体が強くなれば、拓く道もあるんじゃないの」
「私はなりたい職業があるんだよ!」
「少なくとも、頑張っている自分を『なんでこんな問題もできないの』っていじめるのを、今日限りやめなさい!」
長女の勢いにつられて、怒ってしまいました。
やれやれ。えーと。テーマは『勉強で1番大切だと思うこと』でしたね。
目標を掲げないことだとおもいます。
興味を持って、おもしろいとおもって、無心に取り組むだけ。
目標が具体的で高いところにあるから、長女は焦りが先にきています。目標がストレスになってブレーキをかけています。
長女が自分の成績を上げたいなら、意識改革が必要です。どうしても初見の問題を自力で解きたい『こだわり』から抜けられるかどうか。
趣味なら好きにすればいいのですが、受験は来年1月です。解法が明らかな問題に時間をかけるのはもったいない。
気持ちを切り替えられたら、勉強も楽になるとおもうのです。解けない問題は、こんな問題があるんだ、と。解答をみて、こんな方法があったんだな、へえ、おもしろいな、と。
自力で解くことへのこだわり。子どもっぽい万能感。問題が解けないことに傷つくチョモランマより高いそのプライド。自分を否定するのは、否定されるのは、苦しいね。おぼえきれない、問題を解けない、目標に届かない自分に絶望しながら、真っ赤な目をして、受験会場までたどり着けるのでしょうか。
「勉強って、おもしろいはずなんだけどな。」
「私は、お母さんと違って勉強なんか大っ嫌い!」
(勉強嫌いなら、その職業、あなたには向いてないし、なれないよ)
やれやれ。どうしたものでしょう。
私も、本や新聞をやめて、ダイニングテーブルで勉強しましょうかね。やりたいことはあるのです。noteを始めたので、 国語に興味があります。
知識欲は自然にあるもの。『知りたい』から始めると娯楽なのです。
普通に紙のノートも広げて、新しい語句や気になる短歌を書き留めてみせようか。(今は、スマホに写真撮って済ませている)
受験勉強は目標が明確にあるから、焦る気持ちも、不安も絶望もあるのは百も承知だけれど、落ち着いて、ひとつひとつやっていこうよ。
まだ18才の大学受験。あなたはよくやっている。行けるところまで、行けばいいよ。就職も、その先の生き方も、明日、生きているかどうかも、だれにもわからないのだから。
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