太陽がうっかり、月を傷つけてしまった話。

こないだマッチングアプリを消しました。
(彼氏はできてないです。)
今回は半年くらい続けたから過去最長(笑)
告白してくれた子がいたり、
本気で好きになった子がいたりと、
なかなか盛り沢山なアプリライフだった。

彼氏できてないのになんで消したかって言うと、
「あ、コレ、やばいやつや。」って思ったから。
前回の記事の最後に少し登場した
優しくて素直な年下の男の子が、
私の前から消えてしまいまして(またかよ)、
その後ヤケクソでマッチングした
ハイスペイケメンにも当日ドタキャンされた。
もうこれで3人連続で
そういうのが続いたことになる。
さすがにそれだけ続いたら
私の心は悲しくてボロボロのはずなのに、
なんか一周まわって私はケラケラ笑ってて、
「あ。コレ、やばいやつや。」と思ったのです。
このままアプリを続けたら、近いうちに、
悲しいという感情を忘れてしまうと思った。
ポジティブになれそうで良いじゃんって言う人もいるかもしれないけど、それとこれとは別。
悲しいという感情を忘れてしまったら、
私は優しい女性として生きていけなくなるよ。

ヤケクソでマッチングしたハイスペイケメンは
会ったこともないしまぁいいとして、
優しくて素直な年下の男の子が
私の前から消えてしまったのは想定外だった。
優しくて素直で暖かくて逞しくて、
彼の名の通り太陽のような子だった。
私は、彼に出会うよりもずっと前から、何故かなんとなく自分は月のような存在なのではないかと思っていて、月である私にはない光を持っている彼のことが好きだった。
彼の光に照らされて、生きていきたかったな。

いつも私を照らしてくれた太陽のような彼が、
なぜ私の前から何も言わずに消えたのか。
なぜ私が一番傷つくような方法を選んで、
私の前からいなくなったのか。
ずっと考えたけれど、わかるはずもなく、
とりあえずアプリを消して日々をこなした。
がんばって日々をこなすうちに、
"うっかり"という言葉が思いついた。

_____そうか、うん、きっとそうだよな。
彼が私を傷つけたことに理由などなくて、
うっかり、ただうっかり、
私を傷つけてしまったんだろう。
優しい彼が、うっかり、
優しい私を傷つけた。

なんて人間らしいんだと思った。
その人間味溢れるミスは、
悲しいのになんだか愛おしく、
気がつけば私は雨の中、泣いていた。
道の真ん中で歩けなくなり、
どうしようもないくらいに泣いていた。
雨が、私の泣く声を掻き消してくれていた。
その日の私の涙は、透明で綺麗だったと思う。

そんなこんなで、
悲しいという感情を忘れずに済みました。
月は太陽の光がないと輝けないから、
今はまだ、彼に会いたいと思ってしまう。
会えないことが、悲しいです。

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