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PEOPLE1の歌詞を読み解く③〜大人にならなくちゃ〜

PEOPLE1の歌詞は意味深で、ちょっと難しい。
彼らは何を歌うのか、それを考察するのがこのシリーズ。詳しくは第1回の記事を見てほしい。

さて、第2回の記事では以下のような考察をした。
PEOPLE1は"自分は音楽が好きだけど音楽の才能はない"というコンプレックスを歌っている

今回の記事では、PEOPLE1の歌でも重要な要素「大人になること」について考察したい。

大人になること

PEOPLE1の歌にしばしば出てくる「大人」という言葉。
彼らは「大人」についてどう考えているのか。

とりあえず「大人」という言葉が出てくる歌詞を抜き出して並べてみよう。

・思っていたより僕らは大人になれなかったんだ(フロップニク)

・大人になったら笑っちゃうような この夜が明けたら君に会いにゆくよ(BUTTER COOKIES)

・もう少しあともう少し息をしていたら ねえきっと私たち大人になれたかもね(ライカ)

・いつか大人になるならば 忘れたことも思い出そう
 いつか大人になるならば 欲しい物など君に上げるよ(常夜燈)

・明日はもっと大人にならなくちゃ(イマジネーションは尽きない)

上で紹介した曲は、すべて同じ「GANG AGE」という全5曲のEPに収録された曲だ。
その5曲中5曲、全ての歌で「大人」について歌っている。

このことからもPEOPLE1にとって「大人」が重要なワードであるということがわかるだろう。

そしてこれらの歌で共通しているのは「まだ大人じゃない」ということだ。

どの曲でも「大人になったら」「大人にならなくちゃ」「大人になれたら」と大人になる前のことを歌っている。

では「大人になる」とはPEOPLE1にとってどういう意味を持つのか。

大人になるとは

結論から言うと、大人になることは2つの意味を持つ。
①孤独ではなくなること
②夢や憧れを諦めること

大人になることで、夢や憧れを失う代わりに孤独ではなくなる。
わかりやすいのは”イマジネーションは尽きない”の歌詞だろう

イマジネーションは尽きない

<イマジネーションは尽きない 歌詞抜粋>
今夜僕の一人ぼっちを許して
明日にはもっと大人にならなくちゃ 諦めなくちゃ

今夜の自分=一人ぼっち。
明日の自分=大人になる。諦める。

今と明日の自分を対比した歌詞だ。
対比表現ということは、今の自分と明日の自分では反対の意味を持つ。

すなわち、明日の自分が大人ということは、
今の自分というのは大人ではないということ。

大人でない自分が一人ぼっちということは、
大人になった自分は一人ぼっちではないということ。

これが「①大人になる=孤独ではなくなる」こと

「諦めなくちゃ」は文字通りだ。
孤独でなくなる代わりに、明日の自分は何かを諦めないといけない。

これが「②大人になる=諦めること」だ。

では何を諦めるのか。
ここではひとまず「夢や憧れを諦める」と考えてほしい。

みんなも思い出してほしい。
大人が「大人になれ」と言うのはどういうときか。

多くの場合、「夢を見るのはやめろ、現実を見ろ」という意味で使われていることだろう。

今のところはこの説明で納得してほしい。
詳しく説明し始めると記事が長くなってしまうのでこの部分の解説は次回以降としたい。

まとめ

今回は「大人になることについて」まとめた。
大人になるとは、「何かを諦めて、孤独ではなくなること」だ。

私はこの「何かを諦める」は「夢や憧れを諦めること」と考えている。
歌の中で、PEOPLE1は「何を諦めるのか」についてはっきりとは歌っていない。

先程「大人」を解説したときのように、PEOPLE1の歌詞の中で「諦めている」部分を抜き出して考える必要がある。

次回は、「諦める」ことについての解説か、もしくは「フロップニク」の歌詞の考察をしたい。

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