ハタチノコロ はじめてのヨーロッパ(9)サンブッカで乾杯・・(涙)

3/5 うー、インスブルックでの朝は少し肌寒い。外に出ると雪!こんな時200円のニット帽が大活躍。今日はイタリアへ向かう。その途中はかなり豪雪地帯だけど、こんな中をコーチは走るのだろうか?高速のあたりに来たときチェーンを装着しているようだった。10日ほど前にオーストリアで雪崩があり、何名か犠牲になったというニュースを聞いたけど、ツアー参加者の中でその話はもちきりだった。途中のドライブインでお昼用のチェリーパイとアイスティーを買おうとしたが、どうやらここはオーストリア・シリングが使えない。国境なのに何で?私は戸惑った。そしたら後ろにいたヒゲのおじさんが「いいよ。これで払うから・・」と言って店員に足りない分を1000リラで払ってくれた。な、なんていい人なんだっっ!ヒゲのおじさんには「あとで1000リラ返します!」と言って、おつりも私が受け取った・・・と待てよ。もし、あのおじさんがCOSMOSツアーの一員じゃなかったら?あの人にお金を返すことができない。自分の記憶ではあの人はCOSMOSの参加者だ。でももし違ったら・・私は足りなかったチェリーパイ代と、さらにおつりまでそっくりそのままネコババしてしまったことになるじゃないか!旅先での親切は素直に受け入れ、感謝すべきこととは思うが、おつりを自分で受け取ったことが急に許せなくなってきた。彼がCOSMOSの一員であり、お金を返せることを祈るしかない。さらに雪山の中を車は走る。さっきは「つり銭ネコババ騒動」で慌てていたのと、スノーマン作りに一生懸命でトイレに行くのを忘れてしまった。次の停車までコーチは2時間走らなければならない。最初は大丈夫だったけど、あと30分くらいで休憩という時になって、急にトイレに行きたくなってきた。限界を超えたのだ。冷汗タラタラで落ち着かず、他に何も考えられない。ひたすらトイレのことばかり考えている(プレステのパラッパラッパーのSTAGE4みたいに・・)。

やっと到着!トイレに直行!!と思ったら、そこの店のおばちゃんが言う。「ここはレストランだから使えません。」使えません・・って言ったってそこに「Toilet」って書いてある。そんな・・トイレを目の前にしてそりゃないよ、トホホ・・。ラヒシが「何か買わなきゃダメよ」と言うので、私はラヒシにチョコレートを買っておいてもらい、トイレに走った。もー、大変。危ない、危ない。間一髪のところで助かった。おばちゃんムカつくぜ!自然現象は何事よりも優先すべき事項なのだ。我慢するなんて自然の摂理に反するんだからっ!!さて、次の2時間のドライブの後はお昼休憩。それにしても寒すぎる!!息が真っ白。この毛皮のたくさんついたムートンコートが重宝している。無敵だ!雪に埋もれたようなレストハウスに到着し、お昼にはいわくつきのチェリーパイとアイスティーを、外のベンチで寒い寒い言いながら食べた。おなかがすいていたし、レストハウスの席を探して座るのが面倒だったからだ。そしたらまたサラが「タダで休めるいい席があるのよー!」と言ってきた。何だ?と思ってついて行ったらホテルの休憩室だった。そりゃあんた、ホテルの休憩室ならタダだろう。でもホントあんたって人は・・とラヒシと私は「She is crazy・・」と思っていた。私たちは「まだ写真をいっぱい撮りたいから」と言ってサラをまいたw 黄色い除雪車と一緒に写真を撮りたかったけど、タイミング良く出てきてくれない。ラヒシに「出てきたら教えて!」と言ったら、ラヒシも一緒になって「yellow car・・yellow car・・」とブツブツ言いながら探してくれたので笑ってしまった。もう出発の時間が近づいてきたけど、ベリンダが「Tommy、もう雪だるま作った?」と言うので、もうひとつ一緒に作ることにした。その雪だるまに私のニットキャップを被せたら、ベリンダが「CUTE!」と言って喜んだ。ベリンダが雪だるまに両側からキスしようといい、それを写真に撮った。うわ~~、これは出来上がるのが楽しみだな~。きっとお気に入りの1枚になるわ。こういうベリンダの無邪気さが大好き。そしてまた出発した。まだ手がかじかんでいる。しばらく走っていると嘘のように積もっていた雪が見えなくなってきた。豪雪地帯を離れたのだ。空も晴れている。完全にイタリアに入ったようだ。ドロミテ渓谷というあたりを走っている。北イタリアは山岳地帯であることを改めて感じた。岩肌もゴツゴツしていて苔むしている。遠い昔に火山が噴火したような面影があった。そしてその岩の間にも小川が流れていたりする。自然って本当にすごい。

夕刻にヴェニス近郊のホテルに到着した。今日はここ「ホテル ダ・ポッピー」に泊まる。なんかドイツでGRIEFホテルは悲しいイメージだったけど、今度は宿泊客全員がアホなんじゃないかと思うような軽い名前で笑うw でもバカにするなかれ、庭に噴水もあって結構センスのいいホテルだったりする。荷物を降ろしてホテルから5分くらいのスーパーに出かけることにした。倉庫みたいでだだっ広く、カートを押して回るのも疲れる。売り場の規模は日本と大して変わらないけど空間が広いのか、総床面積がやたら広い。イタリア人はやはり食通なので食材の品揃えが豊富。カラフルな箒やら、6本セットのジュースやら、いろんなコーナーをああでもないこうでもない言いながらラヒシと回った。結局私は激安眉カットバサミなどを買ってしまったw スーパーから戻るとすぐ食事になった。今日はベリンダ、ラヒシ、サラ、パット、レック、スコット&ヴァネッサ、私の8人が同じテーブルに座った。イタリアに来たのに特にイタリアンはおいしくなかったw(日本のレベルが高いというのもある)でもそれよりも何よりも、話が面白すぎた。スコット&ヴァネッサもサラの出しゃばりな性格が大嫌いのようで、サラが暴走するとヴァネッサはいつもお得意の「Oh my god!」の連発。今夜はサラが更に悪ノリして、小さな丸いパンを2つ胸にくっつけてみんなに見せ始める始末・・これにはみんな大爆笑で、笑いが止まらなくて大変だった。あー、可笑しかったw 

食事が終わってもまだみんな飲み足りない様子だった。ホテルのロビーでパットがスーパーで買い込んだビールとジンジャーエールでカクテルを作ってくれて(シャンディガフですね)、それでみんなで乾杯した。そのあとは噴水の前で記念撮影をするため、みんなグラスを持って中庭に集合した。今夜もオージーとニュージーの出席率はずば抜けているw ちょっと肌寒い天気だったけど、みんな笑顔でパチリ。そこで私はスーとジュリーにへんなニオイのお酒を勧められる。サンブッカというスピリッツである。グラスの底のほうに舐める程度入れてもらい、飲んでみるとめちゃくちゃマズい・・。青汁は「マズい!」けど「もう一杯!」というギャグをかます余裕がある。しかし、このサンブッカはそんな余裕などないのだ。後味が木の樹液みたいで少し甘い。私が顔を歪めて「私には強すぎるわ!」と言うとスーとジュリーが大笑いした。私の顔が面白かったらしいw もう2度と飲むまいと思ったが、グラスに残ったものは全て飲み干した。それが礼儀ってものだ。そしたら「Good Job!」と言われたw オージーとニュージーは早口でついて行けないけど、なんとなくノリはつかめてきたぞ。そろそろ明日に備えて部屋に帰って寝よう。まだ外にいるベリンダに鍵を渡し、オヤスミナサイzzz

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